ASUSが携帯型PCゲーム機「ROG ALLY」を発表、エイプリルフールではなさそう。AMDと共同開発した“最速”カスタムAPUを搭載、外付けGPUにも対応
ASUSは4月1日、携帯型PCゲーム機「ROG ALLY」を発表。日にちが日にちだけにエイプリルフールのジョークなのかどうか判断しづらい状況にあったが、本日国内向けに“今日は「「4/2」」です!”というコメント共に改めて案内され、実際の製品であることが強く示唆された。海外の大手小売チェーンBest Buyでは、予約情報を受け取るためのページも公開されている。
ROG ALLYは、ASUSのゲーミングブランドROG(Republic of Gamers)から展開される、同社初の携帯型PCゲーム機だ。小さなデバイスでのパフォーマンスの向上を目指し、常にゲーミングの限界に挑戦しているという同社のノウハウが詰め込まれた自信作だという。
本機はWindows 11 OSを採用するPCであり、AMDと共同開発したというカスタムメイドの“最速APU”を搭載。AAAゲームを外に持ち運び、高性能ディスプレイによる美麗で滑らかな映像にて楽しめるとのこと。また、ASUS ROGゲーミングPCに採用されてきたROGインテリジェント冷却システムと連携するデュアルファンも搭載される。詳細なスペックは未公表。
筐体は、Nintendo Switch風あるいはSteam Deck風といえる、ディスプレイの左右にコントローラーを配置したスタイルが採用。トリガーおよびバンパーボタン、背面ボタンも搭載されている。アナログスティックにはフルサイズのものが採用されている模様で、その周囲にはLEDイルミネーションが確認できる。
いわゆる外付けGPUボックスであるROG XG Mobileに対応する点も特徴のひとつだ。ROG XG Mobileには、NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPUなどを搭載するモデルがあり、独自インターフェースを通じて本機と接続。より高品質な映像・パフォーマンスにてPCゲームを楽しめる。外出先などでは携帯スタイルでプレイし、家ではROG XG Mobileとテレビに接続して本格プレイを楽しむといった活用が可能である。
このほか、ユーティリティソフトウェア「ARMOURY CRATE」にも対応。さまざまなプラットフォームからインストールしたPCゲームを一元管理できるライブラリ機能や、各タイトルのキーマッピング設定などを利用できる。公開された映像内でも、同ソフトウェアの各種機能を利用する場面があり、ライブラリにはSteamやMicrosoft Storeからインストールしたとみられるゲームが並んでいる。
携帯型PCゲーム機というと、これまで比較的小規模なメーカーによる製品が中心だったが、昨年のSteam Deckの登場でより大きな注目を集めることに。そして今回、PC向けデバイス大手であるASUSも参入濃厚となった。ROG ALLYはWindows 11を搭載するとのことで、GPDやAYANEO、ONE-NETBOOKといったメーカーの製品が直接的なライバルとなるだろうが、価格や使い勝手次第ではSteam Deckとも競合することになるかもしれない。製品の詳細について続報に注目したい。
【UPDATE 2023/4/3 23:54】
ASUS ROGの海外公式Twitterアカウントは4月3日、ROG ALLYについて「It’s real!」「Not an April Fool’s joke」とコメントし、実際に開発中の製品であることを正式に認めた。