世界を彩る犬ゲーム『Farewell North』開発中。こだわりボーダーコリー描写に注目集まる

インディー開発者のKyle Banks氏が、『Farewell North』を開発中だ。本作はスコットランド周辺の地域をモチーフにしたオープンワールド世界を舞台にするアドベンチャーゲームだ。

インディー開発者のKyle Banks氏が、オープンワールド・アドベンチャーゲーム『Farewell North』を開発中だ。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2023年内に配信予定。本作は、犬のボーダーコリーを主人公としており、そのかわいさや開発者のこだわりが注目を集めているようだ。海外メディアGamesRadar+が報じている。

『Farewell North』は、スコットランド周辺の地域をモチーフにしたオープンワールド世界を舞台にするアドベンチャーゲームだ。主人公のボーダーコリーは、飼い主に連れられて自然あふれる人里離れた土地へとやってきた。この場所には、飼い主の女性にとっての何らかの思い出があり、ボーダーコリーはその記憶を呼び起こす手伝いをすることになる。

本作にてプレイヤーはボーダーコリーとなり、飼い主から離れて自由に探索可能。色のないくすんだ風景が広がっており、ボーダーコリーや飼い主も白いシルエットのように表現されている。本作では、そんな世界に色を取り戻すことが主なゲームプレイとなる。ボーダーコリーは、この土地の動植物に色を与えることができる能力をもっており、色を与えると、その周囲だけ色鮮やかに染まる。



色を与える能力は、探索において重要な要素となっている。たとえば、大きな岩が橋のように架かっている場所があり、色のない状態ではその岩は実体化しておらず乗ることができないが、色に染まることで実体化する。ただし、岩自体に色を与えることはできないため、周囲に生えている植物に色を与え、それを摘み口にくわえて持っていく。そうして色のあるエリアを“持ち運ぶ”ことで、岩の橋を渡れるようになるわけだ。

こうした色によって実体化させられるオブジェクトはさまざまな場所に存在し、一種のパズル要素にもなっている。特定の位置からの視点でのみ発見できるオブジェクトもあり、それにより隠されたエリアにアクセスできることもあるとのこと。また、色がもつ力はオブジェクトの実体化だけでなく、たとえば色のない状態では閉ざされている場所を開くことも可能。ほかにも、鳥や蝶など移動する動物に色を与えることで、新たな展開が生まれることもあるようだ。

本作はいくつかの島が舞台となり、飼い主と一緒にカヌーに乗って島々を移動。そうしてさらに探索を進め、世界に色を与えていくなかで、何らかの悩みを抱えている飼い主にまつわる物語が進展していく。

@kylewbanks

I think Farewell North has a pretty unique mechanic for petting the dog, but what do you think? #gaming #indiegame #indiegames #gamedeveloper #gamers #gamedev

♬ Luna, amore e no – Piero Piccioni

本作を手がけるKyle Banks氏は、ソフトウェアエンジニアとして働きながら、趣味としてゲーム開発を学んできたという。そしてスコットランドに移住したことをきっかけに、初めてリリースする作品として本作の開発に取り掛かったそうだ。同氏は、SNSやYouTubeに本作の開発状況を報告しており、YouTubeでは技術的な解説などで人気を集めている。一方でTikTokにおいては、主人公のボーダーコリーのかわいさなどが注目を集めているようだ。中には10万回以上再生されている動画もある。

動画にてBanks氏は、ファンからの質問に回答することも多い。そのなかでは、ほかの犬種や猫でプレイできる機能はあるかどうか問われ、あえてボーダーコリーにこだわっている旨を語っている。それによると、本作では飼い主のために働くほか、探索するなかでは羊や牛などを導くこともあるという。そのため、牧羊犬であるボーダーコリーとしてプレイすることに意味があるそうだ。

『Farewell North』は、PC(Steam)向けに2023年内に配信予定。Steamのストアページによると、ゲーム内は日本語表示にも対応予定のようだ。また、Steamでは体験版が配信中である。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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