スクウェア・エニックス、Luminous Productionsを吸収合併へ。『フォースポークン』開発元
スクウェア・エニックス・ホールディングスは、5月1日付で子会社であるLuminous Productionsと、同じく子会社であるスクウェア・エニックスを合併すると発表した。スクウェア・エニックスが存続会社として、Luminous Productionsの全事業を引き継ぐことになる。
Luminous Productionsは、スクウェア・エニックス・グループのゲームスタジオだ。2018年に『ファイナルファンタジーXV』の開発チームを中心とし設立。AAA規模のゲーム制作や自社エンジンの制作を進めていた。高速なデータロードや早期のパストレーシング対応、オープンワールド制作を視野に入れた地形の自動生成など、さまざまな機能を誇るLuminous Engineも同スタジオで開発されていた。
今年1月には初タイトルとなる『フォースポークン』をPS5/PC向けに発売。魔法とパルクールを題材としたオープンワールドアクションRPGとして、技術面の強さを見せていた。しかし体験版配信時からストーリーやテキストといった物語要素や、クエスト進行などを含んだゲームデザインは評価を二分。PS5版のMetacriticのメタスコアは64と、大作としては低調な評価を受けることとなった。
『フォースポークン』の状況が関係しているかどうか不明であるが、スクウェア・エニックスはLuminous Productionsの開発チームを再び会社の内部に取り込むことにしたようだ。今回の発表に際しては、スクウェア・エニックスは「現在推進中の中期事業戦略におけるグループ内スタジオの競争力強化に関する施策の一環」と説明。「ゲームにおける多くのAAAタイトル開発実績と豊富なIP(知的財産)・コンテンツを有する株式会社スクウェア・エニックスと、株式会社Luminous Productionsが持つAAAタイトル開発力やエンジン開発などの技術ノウハウを融合することで、グループ全体のHDゲーム開発能力の更なる向上を実現します」と述べている。
Luminous Productions側からも声明が出ている。同スタジオメンバーは今後も『フォースポークン』に全力で取り組むとのこと。現在は、先日告知していたパフォーマンスパッチに取り組んでいるそうだ。また今夏には予定どおりストーリーDLC「In Tanta We Trust」をリリースするとのこと。