『ホグワーツ・レガシー』では“魔法使いは女子寮入室禁止”。各組が圧強めの主張で侵入禁じる

 

ホグワーツ・レガシー』の「女子寮」に入る(入ろうとした)際の演出が凝っているとして話題を呼んでいる。原作の設定が忠実に再現されている。また、結果的に「ハリー・ポッター」シリーズにおける、ちょっとした噂の真偽を問うような内容にもなっている。Twitterユーザーのたまご氏の動画が注目を集めている。


『ホグワーツ・レガシー』は人気小説・映画「ハリー・ポッター」シリーズを題材としたゲームだ。プレイヤーは5年生として、魔法学校ホグワーツに入学。授業や探索に励みつつ、世界をめぐる大きなしがらみに巻き込まれていく。ゲームとしてはオープンワールドとなっており、学校および学校周辺のエリアを冒険し、誰かのお願いを解決したり、新しい発見をするのだ。

同作の特徴は、魔法魔術学校ホグワーツを圧倒的なディテールをもって描くという点。原作者であるJ.K.ローリングは開発に関わっていないものの、「ハリー・ポッター」の世界が最先端のグラフィックをもって細かく描かれている。そして、女子寮に関する表現もまた、原作どおりに表現されているのだ。


「ハリー・ポッター」シリーズにおけるホグワーツは、大きく分けて4つの組に分かれている。おなじみのグリフィンドール・ハッフルパフ・レイブンクロー・スリザリンである。各組は寮に分かれており、そのなかに男子寮と女子寮が存在する。そして、原作小説では「男子が女子寮に入れない」といったシーンが存在。同シーンでは、ハリーとロンがハーマイオニーに会いに女子寮に入ろうとするが、彼らが階段を登っている途中、段が突如なくなり滑り落ちてしまう。

この演出もまた、ゲーム内に再現されているのだ。具体的にいうと、本作では魔法使いと魔女を選ぶことができ、魔法使いのプレイヤーは女子寮に行くことができない。グリフィンドールにて女子寮に行くと、階段から滑り落ちてしまう。原作ままの表現だ。そして他組でも同様に仕掛けがある。ハッフルパフもスリザリンも、女子寮に行こうとすると階段から段がなくなる滑り落ちる形式。レイブンクローについては、甲冑鎧が槍を降ろして女子寮への道を阻む。かなりコミカルに、「女子寮行き」を阻むギミックが表現されているのだ。下の動画を見てもらえれば、よくわかるだろう。


一方で原作小説においては、「女子生徒は男子寮に行き来自由」という設定がある。あくまで男子が女子寮に行けないだけで、逆は可能という設定。これもまた『ホグワーツ・レガシー』に反映されている。魔女を選んだキャラは、男子寮も女子寮も行き来し放題。なんとなくお得感がある。ハリー・ポッターWikiによると、女子が男子寮に行き来できるのは、創始者の「女子は男子より信用できる」という信念によるものであるとのこと。

さらに、このゲーム内仕様は、結果として「ある噂」についての真偽に迫るものになっている。その噂はというと、「4寮のうちハッフルパフのみが、男子も女子寮に行き来できる」というもの。ハッフルパフといえば、勤勉で友好的、忠誠を重んじるといった特色のある寮。同寮生は誠実であることから、「男子も女子寮に行き来することができ、かつ歴史的に異性間トラブルが発生していない」との噂が存在していた。Googleなどで検索すると、その噂を確認できるだろう。

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しかし同噂はかなりソースが不明瞭で、信ぴょう性が疑われていた。そして今回の『ホグワーツ・レガシー』においては、ハッフルパフでも、魔法使いの女子寮への侵入は禁止されている。つまり、「ハッフルパフのみ男子が女子寮行ける説」はかなり苦しくなった。『ホグワーツ・レガシー』は、前述したようにJ.K.ローリングが関与していない。そして正史とも明言されていない。ただし歴史的な時系列として1800年代という位置づけがなされており、「Wizarding World」ライセンス作品であることから、やはり「ハリー・ポッター」ではどの組においても、男子は女子寮に入れないと認識がするのが自然だろう。


ちなみに『ホグワーツ・レガシー』においては、各組を選んだ後はほかの組に行くことが困難になる。それぞれの組の扉にはギミックが設置されており、通行できなくなっているのだ。寮構造も含めて組に関する表現の細かさも、同作の魅力。それゆえに、組分けの際にはちょっと慎重に考えてみるのもいいだろう。

『ホグワーツ・レガシー』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/ PS5/ Xbox Series X|S向けに発売中。PS4/Xbox One向けには4月4日発売予定、Nintendo Switch向けには7月25日発売予定だ。



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