『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて“公式フライングマシン”登場へ。ユーザーが勝手に発明したマシンは“非合法化”か

任天堂は2月9日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、公式フライングマシンが登場するようだ。ユーザー作成のフライングマシンは非合法化か。

任天堂は2月9日、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の新映像を公開した。そのなかで、“合法フライングマシン”が登場し、一部ユーザーの間で話題を呼んでいる。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の新映像では、さまざまな新ギミックが紹介されている。映像内では、リンクが乗り物に乗って空を移動するシーンも確認できる。前作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』では、リンクは滑空こそできるものの、自分で操縦して空を飛ぶ正規手段はなかったこともあり、大きな新要素となるだろう。しかし一部ユーザーにとっては、このギミックはやや既視感があったようだ。


というのも、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』ではユーザーたちの手によって“フライングマシン”が先んじて作られていたのだ。手順はというと、トロッコを重ねて組み立てるというものだ。複数のトロッコを重ねることで、マグネキャッチを使って空を飛ぶのだ。

仕組みとしてはこうだ。マグネキャッチは、リンクがオブジェクトを移動させる力である。リンクが今乗っている乗り物は動かすことができない。しかし、トロッコの上にトロッコを重ね、“下側のトロッコ”をマグネキャッチで操作することで、フライングマシンを完成させたのだ(なお、箱を乗せる方法も利用されていた)。詳しい手順は、Twitterユーザーのゆきのさんが解説する動画を見るとわかりやすいだろう。


新作ではそんなフライングマシン相当の飛行マシンが、公式に登場するようだ。一方で、このユーザー発のフライングマシンについても変更がありそうだ。というのも、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ではトロッコの形状が変わっている。前作でフライングマシンを実現しやすかった理由として、トロッコ同士が引っかかりやすい形状だった点があげられる。新作では、トロッコの形状が平坦になっており、対策されたのではないかと、TwitterユーザーのPeco氏が指摘している。


その影響で一部ユーザーからは、前作のユーザー発のフライングマシンが「非合法」呼ばわりされている。空を飛ぶ手段がなかった同作にて、無理やり飛行するという禁断のような手法だっただけに、面白がって「非合法」扱いされているのだろう。

ちなみに「前作のフライングマシンが対策されたのではないか」という指摘は、あながち間違っていないかもしれない。なぜなら、開発チームは“非合法フライングマシン”について認識していたからだ。『ゼルダの伝説』シリーズプロデューサーの青沼英二氏はかつてインタビューにて、「トロッコとマグネキャッチを使って空を飛ぶような動画を見て、スタッフ全員が絶句した」とのコメントを残している(日経クロストレンド)。公式が認識している以上は、トロッコの形状変更にも意図があるように見える。

いずれにせよ、公式に合法フライングマシンが登場するならば、非合法マシンは役御免になるだろう。新映像では、気球のような乗り物や車のような乗り物も登場しており、高さにおける探索も楽しめそうである。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、5月12日発売予定である。



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Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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