ノベルゲーム『あの、素晴らしい をもう一度/再装版HD』Nintendo Switch版発表。“くり返し”の物語、ついにコンソール移植
株式会社メビウスは10月19日、ノベルゲーム『あの、素晴らしい をもう一度/再装版HD』のNintendo Switch版を発表した。発売は2023年春を予定している。本作はオリジナル版が1999年にリリースされ、今回が初のコンソール機向けの移植となる。
『あの、素晴らしい をもう一度/再装版HD』のオリジナル版は1999年9月、満開製作所よりシャープのパソコンX68000向けに発売されたノベルゲームだ。開発を手がけるのはは自転車創業。同社はかざみみかぜ。氏が代表を務め、同氏は本作の企画・設定・シナリオ・ゲームデザイン・スクリプトを担当している。2002年には、解散した満開製作所に代わり自転車創業よりWindows版がリリース。2014年にはiOS版がリリースされている。コンソール機向けの移植については、今回のNintendo Switch版が初となる。
【UPDATE 2022/10/20 13:01】
X68000の販売元をシャープに修正
本作では、記憶がなくなっていく“くり返し病”の少女と、昔の記憶を失った主人公が出会い、物語が始まる。2人は自分たちのいる世界がすでに“くり返しの世界”になっていることに気づかないまま、互いに欠けた過去と未来を取り戻すべく旅に出る。
本作ではANOS(Advanced Novel Operation System)というシステムを採用。基本的にはストーリー進行中に選択肢を選んで物語が分岐していく。しかし本作の特徴として、ゲーム中に別の分岐に戻って、物語をたどり直すことができるようになっている。そして、先に経験した分岐で得た記憶をほかの分岐で使用することで、物語が新しい展開へと進んでいく。このANOSが、本作に能動的なゲームプレイをもたらしているといえるだろう。
今回の移植では、グラフィックのHD化に加えて、パートボイスの追加がおこなわれているとのこと。一方、かざみみかぜ。氏は発表に際して「内容の本質は変わっていません」とコメントを寄せている。本作ならではの雰囲気は保たれつつも、Nintendo Switch向けにブラッシュアップされていることと思われる。発表とあわせて公開されたスクリーンショットでは、画面上に各ボタン配置表示も確認できる。
ちなみに、『あの、素晴らしい をもう一度/再装版HD』を開発した自転車創業は、今回の移植を記念してSteam/DLsite/Amazon/Apple Storeで同社のタイトルのセールをおこなうとのこと。SteamとDLSiteではすでにセールが開始されている。『空の浮動産/再装版』『そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ3 ※この世界で2の発売予定はありません。』『ロストカラーズ/再装版』にもANOSが採用されているため、この機会に一度触れてみるのもいいだろう。
『あの、素晴らしい をもう一度/再装版HD』はNintendo Switch向けに、2023年春に発売予定だ。