Nintendo Switch『ゼノブレイド3』の「Collector’s Edition」がアメリカで人気すぎて超品薄。予約瞬殺の裏には転売業者の影も
任天堂から7月29日に発売予定の『ゼノブレイド3』。本作においては、豪華特典が同梱する「Collector’s Edition」がマイニンテンドーストア限定で販売されている。現在予約受付中のその豪華版が、アメリカでは品薄となっているうえ、転売行為も横行しているようだ。海外メディアNintendo Lifeなどが報じている。
『ゼノブレイド3』は、モノリスソフトが手がける『ゼノブレイド』シリーズの最新作だ。敵対する2国による争いが過熱するなか、それぞれに所属する6人の少年少女による、「命」をテーマにした壮大な物語が描かれる。
本作のCollector’s Editionにはゲームのパッケージ版に、オリジナルアートブック「Xenoblade3 Collected Works」と、スチールブック仕様のNintendo Switchカードケースが同梱。これらを収納する外箱も付属する。マイニンテンドーストア限定販売となっており、日本での価格は1万2078円だ。
このCollector’s Editionは、海外でも同内容のものがマイニンテンドーストア限定で販売。本稿執筆時点で、いくつかの国では売り切れとなっているが、販売終了というわけではなく、随時入荷している様子である。そして特にアメリカでは、熾烈な争奪戦が繰り広げられているようだ。入荷しては即売り切れを繰り返し、この間にはアクセス過多を示すメッセージが表示されストアページに辿り着けなかったり、カートに商品が入らない不具合が発生したりという状況になっていたという。現在は売り切れとなっている。
海外での『ゼノブレイド』シリーズというと、総監督を務めるモノリスソフトの高橋哲哉氏が前作『ゼノブレイド2』のリリース後に、特に北米と欧州での売り上げは予想を上回るものだった語っていたことがある(USgamer)。
『ゼノブレイド3』は、そうしてシリーズ人気が高まるなか発売される最新作。さらにCollector’s Editionは豪華特典付きとあって、多くのファンが予約しようとマイニンテンドーストアに殺到したようだ。ただ先述したような品薄の状況となっており、SNS上では確保できたと喜ぶ人もいれば、予約できなかったとガッカリする人も多くみられる。なかには、「ゲームの予約における『ダークソウル』じゃないか」と、予約の難易度が高すぎると嘆く人も。
一方で、オークションサイトeBayを見てみると、本作のCollector’s Editionがアメリカから多数出品されている。予約商品であり、多くの出品が日本円で3〜4万円の値が付けられていることから、明らかな転売行為だ。複数出品しているセラーも確認できる。ちなみにアメリカでの定価は89.99ドル(約1万2200円)である。どうやら、マイニンテンドーストアにて入手困難となっている背景のひとつには、こうした転売業者の存在も大きいようだ。
ゲーム関連商品の高額転売というと、PS5本体をはじめとして大きな問題となっている。業者によっては、Botを駆使して買い占めをおこなっているとも聞く。そして今や、ゲームのパッケージ版もそうした業者のターゲットになっているようだ。昨年には、『刀剣乱舞無双』の豪華版の予約が瞬殺となったのち、高額転売が相次ぐという出来事もあった(関連記事)。
なお本作のCollector’s Editionは、日本では現在も予約購入可能。また、付属する特典のみの販売もおこなわれており、こちらもまだ売り切れていない。アメリカは最大の市場であるため、日本よりも供給量が少ないということはないと思われる。それでも極端な品薄になっているということは、それだけ大きな需要があり、そして転売行為が深刻なのだろう。マイニンテンドーストアでは、アカウント1つあたり2点までと購入に制限がつけられているが、これだけでは転売対策としては十分とはいえないかもしれない。米国任天堂には、希望するすべてのファンが定価で購入できるように、さらに供給を増やしていくことが望まれる。
『ゼノブレイド3』は、Nintendo Switch向けに7月29日に発売予定だ。