スクエニ新作アクションRPG『フォースポークン』では超高速なデータのロードを実現へ。場面によっては1秒ロードも

 

スクウェア・エニックス傘下のLuminous Productionsは5月13日、現在開発中のPC/PS5向けアクションRPG『FORSPOKEN(フォースポークン)』に関する、開発者インタビュー映像を公開した。

本作は、美しくも残酷な世界アーシアを舞台とするアクションRPG。異世界であるアーシアに迷い込んだ主人公のフレイは、元いた世界に戻る方法を探すため、意志をもつブレスレットのカフと共に冒険をおこなう。本作では、アクロバティックなパルクールでオープンワールド世界を高速で駆けたり、多種多様な攻撃を駆使するモンスターとのバトルなど、魔法を使ったアクションが特徴となっている。

『FORSPOKEN』の開発には、Luminous Productionsが手がける独自エンジンLuminous Engineが使用されている。同エンジンのテクニカルディレクターを務める小野哲平氏は、今年3月に開催されたゲーム開発者イベントGDC 2022にて登壇。今回公開された映像は当時の講演内容を振り返る内容となっており、本作に採用されている最新技術について小野氏が語っている。

GDCでの講演では、本作が採用しているAMDやマイクロソフトの新技術に対する注目度の高さを感じたという。その技術のひとつは、データのロード高速化を実現するDirectStorageである。小野氏は、現在のPCゲームではローディングに10秒以上かかることも多いなか、同技術を採用した本作では1秒でロードできるシーンもあるとコメント。また、DirectStorageの効果は、M.2 SSDを使用することで最大限発揮できることを示す比較映像も紹介している。

https://twitter.com/LumiPro_JP/status/1506828148842840078


DirectStorageは、Xbox Series X|Sに採用され、Windows 11向けにもAPIが公開されている。では本作のPS5版のロード時間はどうなるのかというと、PS5は専用ハードウェアによってローディングがとても速く、PC版とPS5版のどちらでも、ほとんどロード時間を気にすることなくプレイできると、小野氏は述べている。

なお、DirectStorageでは現時点では圧縮データの解凍にCPUが使用されているが、将来的にはGPUでおこなえるようになる予定。小野氏は、GPU Decompressionによるパフォーマンス改善に期待しているとし、ほかの最適化と合わせて対応することで、ローディング1秒という、次世代のゲーム体験を届けられるよう努めたいとした。Luminous Engine自体も、独自開発のファイル管理による高速なデータロードを特徴としており、こだわりのある領域のようだ。


インタビューではこのほか、AMDのFidelityFX Super Resolution(FSR)についても言及。本作が同技術を採用することはすでに発表済み(関連記事)だが、GDC 2022で発表されたFSR 2.0にも対応するという。FSRは、いわゆる超解像技術を用いて高画質と高フレームレートを実現する技術のこと。FSR 2.0ではアルゴリズムを変更し、従来より画質が大幅に向上するとされている。

『FORSPOKEN(フォースポークン)』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)およびPS5向けに10月11日発売予定だ。