セガのプログラミング学習教材「ぷよぷよプログラミング」 小・中学校・高等学校の学習指導要領に対応した副教材のデータ提供を開始
セガは4月8日、プログラミング学習教材「ぷよぷよプログラミング」について、小・中学校・高等学校の学習指導要領に対応する副教材を新たに製作したと発表した。アシアル株式会社が提供するプログラミング教育プラットフォーム「Monaca Education(モナカ・エデュケーション)」のサイト内で、本日4月8日よりデータが無料で公開されている。
「ぷよぷよプログラミング」は、おなじみアクションパズルゲーム『ぷよぷよ』をもとに、そのソースコードを手本通り入力(写経)することでプログラミングを学習できる教材だ。「Monaca Education」を通じて、2020年6月に無償提供が開始。全国の小学校~大学、eスポーツ団体や企業が主催するイベントで活用されており、これまでに10万人以上に利用されているという。ソースコードの改変や画像/音声ファイルの作成・編集・組み込みなど、発展的な活用も可能となっている。以前話題になった、青森県観光企画課が制作した『ぷよりんご』も、「ぷよぷよプログラミング」が利用されていた。
今回無償公開された副教材は、京都精華大学メディア表現学部の鹿野利春氏が監修を担当し、小・中学校・高等学校の学習指導要領に対応。「論理的思考力の育成」「情報モラルの必要性理解」「問題発見・解決方法の理解や適切な使用の実践」など、各校の授業における必要要素を押さえながら“本物のプログラミング”を学習できる内容となっているそうだ。今回の取り組みについての鹿野氏のコメントは以下のとおり。
「ぷよぷよプログラミング」は、誰でも知っているゲーム『ぷよぷよ』を題材にして、「ゲームを作る」という観点でプログラミングを体験する。もちろん、最初から全部を作ることはできないが、「落ちてくる」「左右に動かす」「回す」「消す」といった動きを自分で入力し、落下速度や背景を変えるなどの変更もおこなっている。これは、まさにプログラミング的思考を身に付けるための学習活動といってよいだろう。
これらの学習活動を通じて、ゲームが動くしくみを理解するだけでなく、自分でもそれを創ることができるということに子供たちは気付くだろう。これは、図画工作における「表現しているものを、プログラミングを通じて動かすことにより、新たな発想や構想を生み出す学び」であり、総合的な学習の時間における「自分の暮らしとプログラミングとの関係を考え、そのよさに気づく学び」である。このように、学習内容や学習指導要領との対応については、私が監修させていただいた。
この教材を実施する際に使う学習環境は、Web上で提供されているものなので、通常のWebブラウザが動けば、パソコンでもタブレットでも実行できる。学習時間も数時間程度なので、最初に取り上げるものとして適当であろう。各教科等及び総合的な学習の時間などで取り組んでいただきたい。
プログラミング教育を含む新学習指導要領は、2020年度に小学校、2021年度に中学校で全面実施。2022年度には高等学校でも学年進行で実施となり、教育現場でのプログラミング教育への対応が必要になっているという。
そこでセガでは、プログラミングと親和性が高く、生徒に受け入れられやすいゲームコンテンツを活用した「ぷよぷよプログラミング」の開発・公開、カリキュラムの開発などを実施。全国の公立・私立学校など約20校で出張授業をおこなうなど幅広く展開している。同社は今後も、ゲーム会社ならではの学習教材を提供し、プログラミング教育の企画・運営サポートなどさまざまな側面から、プログラミング教育を支援する取り組みをおこなっていくとしている。
「ぷよぷよプログラミング」を用いた、小・中学校・高等学校の学習指導要領に対応する副教材は、「Monaca Education」内の特設ページにて無料公開中だ。
また今回の副教材公開にあたり、セガは「製本版」進呈キャンペーンを実施中。「取り組むにあたって」「学習指導要領とぷよぷよプログラミング」「題材の指導計画と評価規準(例)」「授業概要」の4種類の内容を1冊にまとめて製本した「資料集」と、「授業資料(製本版)」「配布資料(プリント版)」をセットにし、抽選で50校に提供される。応募期間は4月20日まで。上述の「Monaca Education」の特設ページから応募できる。
※ The English version of this article is available here