“ゲーム開発者”ウィル・スミス氏、フォロワーが爆増する。とばっちりか幸運か

 
『The FOO Show featuring Will Smith』

現地時間で3月27日、米国でおこなわれた第94回アカデミー賞授賞式にて、ある事件が起きた。主演男優賞を受賞した俳優・Will Smith氏が、プレゼンターのChris Rock氏を殴打したのだ。原因は、Rock氏がWill Smith氏の妻であるJada Pinkett Smith氏の脱毛症を揶揄するジョークを発言したこと。Will Smith氏が配偶者を侮辱されたのに耐え切れず、Rock氏への暴行に走ったかたちだ。 

これを受けて、数多くのユーザーがTwitterで反応。その際、Will Smith氏をタグづけしたツイートが数多く投稿された。ところがここで、一つの手違いが起こった。ユーザーらがオスカー賞受賞男優であると考えてタグづけしていた「@willsmith」は、実はまったくの別人物。映画とは関係ない、ゲームクリエイターのWill Smith氏だったのだ。 
 

 
ゲームクリエイターのWill Smith氏は、シアトルに拠点をおくスタジオStray Bombayに所属。同スタジオは、2022年、Co-opマルチプレイシューター『The Anacrusis』をリリースしていた。くわえてSmith氏は、Podcast番組「Brad & Will Made a Tech Pod」にも出演。毎週日曜日、Brad Shoemaker氏とともにテクノロジー関係のトピックについて議論する番組を配信している。また、Will Smith氏はVRアニメーションスタジオFoo Animation Studioにも参加しており、『Firewatch』のクリエイターなどを招いたVRトークショー「The FOO Show featuring Will Smith」でもホストを務めている。 

そんなゲームクリエイターのSmith氏が、俳優のWill Smith氏の事件のとばっちりを受けてしまったわけだ。クリエイターのSmith氏はというと、俳優のWill Smith氏と間違われることにある程度慣れている様子。先日の事件の直後には、「さて、(Whelp,)」と短くツイートを発信している。そしてクリエイターのSmith氏が予見したとおり、その後@willsmithをタグ付けしたツイートが殺到。海外のみならず、日本国内からも俳優のWill Smith氏についてコメントするツイートが、クリエイターのSmith氏宛に誤送されてしまっている。 
 

 
Smith氏はその後、勘違いした人をからかってか、「もし不快になった方がいるならごめんなさい」などとツイート。スレッドのツイートはそれぞれ数万件単位でいいねを獲得している。その後も「ツイートを続けなきゃ」などとしてつぶやきを続けたものの、ツリーの最後にはネタ晴らし。「実際のところ、私はあなたがたが怒ったり擁護したりしている人ではありません」と伝え、自身がビデオゲームとPodcastのクリエイターであることを説明した。くわえて、念のため、「ほかの誰か」と間違えて自分に非難を投げかけている人のためとして、「暴力で返答することがなくなれば、世界はよりよい場所になると思います」とコメントしている。 
 

 
なお今回の一件は、Smith氏に大きな影響を与えた模様。現地時間3月28日19時21分時点で、Smith氏のフォロワー数は14万7800人程度だった(Wayback Machine)。一方、オスカー賞発表後の本稿執筆時点では24万3000人ものフォロワーがついている。事件を挟んで、フォロワー数が10万人増加してしまったわけだ。増えすぎたフォロワーを前に、今後クリエイターのSmith氏はどのような情報を発信していくのだろうか。今後の状況が気がかりなところである。