『マインクラフト』、全コンソール対象の大型アップデートを近日実施予定。海底遺跡などの追加でPC版に近づく
MojangがPlayStation 3/PlayStation 4/PlayStation VITA /Xbox 360/Xbox One向けの『マインクラフト(Minecraft)』を対象に大型アップデートを行うことをEurogamerが報じている。12月17日にリリースされたばかりのWiiU版のみ後日配信になるという。このアップデートでは、新たなバイオームの導入や新しい構造物の海底遺跡など多くのアイテムやブロックが追加される。日程はまだ決まっていないが、すでにMicrosoftがSony Computer Entertainmentにデータを渡し最終調整を行っているようで、近日中の配信が予定されている。
新たなアイテム・新たなブロック
新アイテムの目玉は跳躍のポーションだ。より高く跳べるようになり落下ダメージが軽減される効果を持つ。山岳地帯やネザーなど起伏の激しいバイオームで有効かもしれない。その他の追加アイテムとしてはアーマースタンド、ウサギの生肉、ウサギの焼肉、ウサギシチュー、ウサギの足、ウサギの皮、ヒツジの生肉、ヒツジの焼肉、鮭、焼き鮭、クマノミ、フグ、いくつかの植物、プリズマリンクリスタル、プリズマリンの破片となっており、クリエイティブにはウサギのスポーンたまご、エンダーマイトのスポーンたまご、ガーディアンのスポーンたまごも追加される。
新ブロックとして追加される海底遺跡の素材プリズマリンや赤い砂岩は建築に新たな色彩をもたらし、プレイヤーにとってはうれしい知らせとなるだろう。
新たなモブ
新モブにおいて注目したいのがウサギだ。かわいらしい見た目をしているウサギはニンジンを与えることで繁殖させることができるが、農地のニンジンを見つけると食い荒らしてしまうので畑を作っている人は注意してほしい。また、ごくまれにドロップするウサギの足は先ほど紹介した跳躍のポーションの材料となる。その他の追加モブにはエンダーマイト、ガーディアン、エルダーガーディアン、ニワトリの上にゾンビまたはゾンビピッグマンの子どもが乗ったチキンジョッキーなどがある。
新たなバイオーム
新バイオームで特に取り上げておきたいのは深海バイオームである。このバイオームでは海の深さが通常の2倍となり、その深さは30ブロックを超える。そしてまれにではあるが新たな構造物である海底遺跡が生成されるようになる。海底遺跡は海に沈んだ形で出現する上、内部では強力なモンスターがスポーンするので心して挑んでほしい。
深海バイオームのほかには、砂漠と似た性質を持つ赤みを帯びた粘土質の山岳地帯であるメサ、松や巨大松が自生する針葉樹林のメガタイガ、非常に暗く昼間であってもモンスターがスポーンする覆われた森、起伏は少ないが樹木が多く視界の悪い森林、村が生成されたり馬がスポーンするが雨の降らないサバンナなどとあわせ、その他特殊なバイオームであるテクニカルバイオームが20追加されるようだ。
新たな仕様
エンチャントの際にラピスラズリが必要になる。また、本にエンチャントをすることで金床を用いてのエンチャントが可能になる。エンチャントされた本は宝箱からもまれに入手できる。そして新たに「水中移動」「宝釣り」「入れ食い」という種類のエンチャントが追加される。
村人の職業と交換可能アイテムが増加する。作物を収穫するようになり、ときには自ら繁殖するようで、パン3個、ニンジン12本、じゃがいも12個を与えることで意図的に繁殖させることも可能になる。そして驚いたことに村人が雷に打たれると魔女に変化してしまうようだ。いかに村人を室内にとどまらせるかが重要になるだろう。
ネザーゲートの形の定義が従来の横2×高さ3から21×21までの任意に変更される。特大のまがまがしいポータルを作成できるようになる。しかし一方でネザーゲートのポータルが十分に大きい場合ガストが移動できるようにもなってしまうので要注意である。
新しい動作と質感で、サバイバルモードにスポンジが再導入される。水と隣接させて設置すると5ブロック先までの水源を破壊してくれるので、前述した海底遺跡を探索する際には欠かせないものとなる。しかし一旦水を吸い上げると塗れたスポンジになってしまうので、かまどで乾かさなければ再度使えないのが難点である。
モブについても小さな変更があった。ほとんどのモブが泳げるようになったが、身体が骨でできているスケルトンだけは泳ぐことが不可能なようだ。クリーパーを火打石と打ち金で爆発させることができるので、むしゃくしゃしたときには火打石と打ち金を持って夜のフィールドを徘徊してみてもいいかもしれない。また、大人のゾンビピッグマンはプレイヤーに対する執拗さを失ったので、間違ってネザーで彼らを攻撃してしまったとしても長い間逃げ回る必要はなくなった。動物の子どもにえさを与えて成長を加速させることも可能になり、羊毛や羽毛、食糧不足が少し改善されるかもしれない。
大型アップデートによってさまざまな要素が追加されたコンソール版『マインクラフト』。今回のアップデートによってかなりPC版に近い仕様へと近付いてきている。2012年5月に初のコンソール向けXbox 360版『マインクラフト』が発売されたことを考えると、およそ3年半アップデートし続けていることになる。継続的な無料アップデートを行うゲームソフトが多くない近年では、この3年半という期間は異例だ。『マインクラフト』が世界中でいまだに売れ続ける秘訣は、こういった「ユーザーをサポートし続ける姿勢」にあるのかもしれない。