Devolver Digital、『Enter the Gungeon』や『Reigns』などの開発元を買収。株式公開に合わせて発表
Devolver Digitalは11月4日、株式を公開したと発表。このなかで、Dodge RollやNerial、FireFly Studiosといったデベロッパーを傘下に収めたことも明らかにした。
Devolver Digitalは、アメリカ・テキサス州に拠点を置くパブリッシャーだ。2009年の設立以来、『Serious Sam』や『Hotline Miami』『Shadow Warrior』シリーズなどに始まり、日本発の『Downwell』や『Olija』、直近では『Inscryption』や『Death’s Door』『Loop Hero』など、数多くのインディーゲームを世に送り出してきた。個性的かつクオリティの高い作品を扱うことで知られ、インディーゲームパブリッシャーとして随一の知名度を誇る。
同社は本日11月4日、ロンドン証券取引所の新興企業向け市場AIMにて上場。2億6100万ドル(約297億円)を調達し、同社の評価額は9億5000万ドル(約1082億円)を記録したとのこと。これはロンドン証券取引所に上場した米国企業としては最大規模だという(GamesIndustry.biz)。なお公開された資料では、SIE Europeが5%を、NetEaseが2つの関連企業合わせて8%の株式を保有しているとされている。
また、Devolver Digitalの社員全員が株主であり、株式の過半数を確保していることも明らかにされている。これによって、現在取り組んでいる作品に引き続き投資したり、新たなパートナーと組んだりなどが可能であるとコメント。経営の独立性を維持していることがアピールされている。
こうした発表のなかで、冒頭で触れたデベロッパーを迎え入れたことを明らかにした。Dodge Rollは『Enter the Gungeon』、Nerialは『Reigns』シリーズ、FireFly Studiosは『Stronghold』シリーズの開発元であり、Devolver Digitalとは縁深い関係にある。同社は昨年10月、『Serious Sam』シリーズを手がけるCroteamを買収しており、グループをさらに拡大させたかたちだ。
Devolver Digitalは、これらのスタジオとは永遠に一緒に仕事をするだろうと感じたため、買収することにしたと述べる。各スタジオは、今後もクリエイティブ面での自律性を保ちながら、Devolver Digitalと協力して作品を制作していくとのことだ。また、同社はDodge Rollに対し、『Enter the Gungeon 2』を作ってほしいと何度もお願いしているが具体的な計画はまだないと、ジョークめいたコメントも残している。