『テイルズ オブ アライズ』はSteam全世界売上ランキング上位を快走したまま発売へ。PCユーザーからの注目も熱い
『テイルズ オブ アライズ』が、PCプラットフォームSteamで人気を見せているようだ。予約受付開始時から全世界売上ランキングにて顔を出していたほか、日本時間9月6日昼頃から7日夜頃にかけては、チャートのトップに姿を見せている。
『テイルズ オブ アライズ』は、2019年6月に発表された、バンダイナムコエンターテインメントが手がけるRPGシリーズの最新作。舞台となるのは、敵対するふたつの姉妹惑星ダナとレナ。痛みと記憶を失くした鉄仮面の青年アルフェンと、同族から追われる少女シオンのふたりを中心に物語が展開される。グラフィックエンジンにUnreal Engine 4を採用し、アニメ調の雰囲気を残しながらもリアリスティックに進化した水彩画調のビジュアルで広大なフィールドが描かれる。戦闘面では、従来シリーズからさらに進化した、ハイスピードでダイナミックなアクションが体験できる。
『テイルズ オブ アライズ』は、PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|Sに加え、Steamにも対応していることも特徴だ。『テイルズ オブ』シリーズとSteam の関係性には、ややほろ苦い過去がある。『テイルズ オブ』シリーズのSteam展開は『テイルズ オブ ゼスティリア』を皮切りに開始。同作に続けて『テイルズ オブ シンフォニア』リマスターも配信された。しかしながら、PC向けの最適化がなされておらず、批判にさらされることとなった。当時は国内メーカーのSteam参戦そのものが珍しく、どのメーカーもPC向け最適化に課題を抱えていたものの、両作の移植の質には疑問が寄せられていた。
そもそもでいえば、Steam版『テイルズ オブ』シリーズは、しばらく日本人ユーザー向けに販売されてこなかった。前述の2作品のほか、『テイルズ オブ ベルセリア』もSteam版は日本向けには発売されず。「SteamでTalesといえば、『Tales of Maj’Eyal』だろ」といったジョークも一部でかわされるなど、国内Steamユーザーと『テイルズ オブ』シリーズの間には、隔たりが存在したのだ。
しかしながら、『テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER(Tales of Vesperia: Definitive Edition)』は国内向けにSteamで発売され、近年のバンダイナムコエンターテインメントのゲームは、一部版権タイトル以外はSteamで展開されることが多くなった。PC向けの最適化もされており、ほかのメーカーと同様に、Steamに本腰を入れたのだろう。そんな中、シリーズ新作である『テイルズ オブ アライズ』もまたSteamにて発売予定で、さらに全世界売上チャート上位に位置しているということに、感慨深さを抱く人もいるかもしれない。
Steamの全世界売上上位チャートは、売上金額ベースになっている。売れた本数ではなく、売れた額で計算される形式だ。それゆえに、定価の高い『テイルズ オブ アライズ』が上位に顔を出しやすいという事情もある。同じバンダイナムコエンターテインメントが手がけた『スカーレットネクサス』も、発売当時は全世界売上上位チャートに顔を出していた。とはいえ、9月5日付のSteamDBによる週間ランキングにて顔を出したほか、90%オフセール中の『バトルフィールドV』と現在もチャートのトップを争っており、期待の高さが見て取れる。日本だけでなく、世界からも注目の眼差しが注がれているのは間違いないだろう。『テイルズ オブ』シリーズの海外人気を覗かせる一面となった。
『テイルズ オブ アライズ』は、9月9日(Steam版は9月10日)にPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに発売予定だ。