タイタンプレイヤーズカンファレンス / Mar. 4th
Gamers Geographic 日本語版ライター陣が一週間にプレイしたゲームについてとくに討議する必要はないのに一方的に発信するのが [Now Gaming] です。毎週土曜定期更新予定。
Nobuki Yasuda – ロデオは男のロマン
『Titanfall』飽きました。
失敬。嘘です。まったく飽きていません。今週はずっとタイタンを降下させ続けていました。ガチとカジュアルの間をゆく対戦として、悪くない味わいに なっていると感じます。ガチ過ぎる、はたまたカジュアル過ぎる、『Call of Duty』過ぎるといった向きもありますが私とは相性が良いようです。ショットガンやカービンを振り回しながらパルクールするだけで楽しい、タイタンから 脱出するだけで楽しい、Burn Card をセットするだけで楽しい。沸点の下限はいまだ見えません。
ただし、やはり1点だけ不満をあげなければならないでしょう。レーティング制度の不在です。もし内部的にあったとしても、おそらくまともには機能していません。
フレンドらと結託してプレイするというのはそもそも本作の設計上まったく問題のない、というより推奨行為でしょう。しかし、なればこそプレイヤーの 強さを何らかの形で数値化して公平なマッチを成立させる必要があると断言します。現段階ではいわゆる”レイプゲーム”があまりにも多く、試合終了後「ああ 良い勝負だった、GG!」と叫びたくなるようなケースはあまりありません。そしてレイプされた側のチームは悲しいかな次々と Rage Quit の雪崩が始まります。
が、それならばそれで楽しむ方法というものもなくはありません。そう、ロビーに入った段階で勝利と敗北の匂いを嗅ぎ分けるのです。「このチームでは 分が悪いぞ」とゲーミング第六感が働いたならば即退出。これを全プレイヤーが徹底することにより適切なマッチングへと誘導されるのです。これぞ人類の叡 智!
悪い冗談のようですが現状そのような実態となっており、あまり褒められたものではありません。次々にプレイヤーが抜けたり入ったりしてくる様子は一 昔前の何かを感じます。……とはいえ、そんな光景すらフレンドとボイスチャットしながらだと大笑いできるのですが。つまるところ、楽しもうという気概その ものがゲーマーを楽しませるのです。
あと、フレンド界隈で瞬間的に話題へあがった『Gone Home』もプレイ。いろいろと物議を かもした本作ですが、ゲームとしてはごくごく普通の一人称探索型アドベンチャーです。他の方に強くお薦めしたくなる作品ではありません。『The Stanley Parable』や『Jazzpunk』のように突き抜けた何かが世界の軸にあるわけではなく、あくまでも「リアル」寄りです。テーマ等にたいする好みが 分かれるところでしょう。
物語・演出以外での見どころは、物理演算のせいで変な転がり方をするペンと、やたら生々しい高音(黒板を爪で引っ掻いたような音)で耳を覆いたいような気分にさせてくれるキャビネット。とくに後者は強烈で、あまりに唐突な音の暴力に頭がくらくらしました。
Okunokami Kuheiji – 3WAY
期待のタイトルが次々とリリースされ、忙しい毎日を送っております。まずは『タイタンフォール』。βからわかっていた感はありますが、面白いです。ロード画面で止まります。タイタンがフォールできません。一度はじまってしまえば問題なくプレイできるのですが。
妻にゲーム内容を話したところ「えっ、あのロボット『アーマードコア』みたいな感じで大事に使うんじゃないの?なんか悲しい。」はい。2~3 分で補充されます。超使い捨てです。ishigenn いわく「ボトムズの AT」。たしかに、あんな感じに使い捨ててます。もうパイロットが最低野郎達にしか見えません。
『Diablo III』は相変わらずプレイしております。今月 25 日により強力なアイテムが手にはいる『Diablo III: Reaper of Souls』リリースをひかえ、レベリングに専念……しておりません。新 Legendary の効果が楽しすぎます。1 時間プレイすれば 1 つ 2 つはすてきなドロップ音が聞こえるため、ついプレイしてしまいます。
『Banished』 もじっくりプレイ中です。人口・資源・施設のどこか1つでもバランスが崩れると、ものすごい勢いで人が死んでいくという生々しいゲームバランスです。何度 か最初からやり直しましたが、ようやく何時間かに一度指示を出してやる程度で放置できるほど安定してきました。人口1000ぐらいまではサクサクと増える ようですが、急いで拡張するとバランスがくずれて崩壊するようなので、慌てず拡張しています。
Dimitri Toichi
『Free to Play』を鑑賞しました。
Free to Play というタイトルは、『Dota 2』の料金体系のことを指すと同時に、このドキュメンタリー映画が再生(Play)無料という意味もかかっています。
この映画は、『Dota 2』のプロのゲーム選手を目指す若者と、その家族に焦点があてられています。彼らが学業や就職活動をすすめる家族の反対を押し切り、プロのゲーム選手という道に進むためには、この『Dota 2』の大会「The International」で優勝し、自らの実力を家族に理解させなければなりません。
若者にとってこの大会は、ゲームをプレイする自由(Free to Play)を得るため大会でもあるのです。
実際のところ、これは VALVE による1時間越の長大なコマーシャル映画なわけですが、中韓以外ではプロゲーマーという職業はなじみが薄いことは確かですし、その逆境を乗り越えようとする若者達の熱意は必見です。
UnFreeMan – 爆心地のまんなか
兎にも角にも今週は『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』である。発売日、これを入手し、即日クリアした私の眼の前に現れたのは――
「氏」であった。
いや失礼。「氏」が出てくるのはメインミッションクリア後に出てくる追加ミッションの出来事で、本編に出現することはない。ちなみにその追加ミッションをクリアすると、それ以降「氏」がタイトル画面に居座……出現するようになっている。
……本作に関しては別途インプレッション記事を作成する予定であり、現時点での詳述はネタバレ回避という意味でも避けたい。今言えることは「あっという間だった」ということだけだ。そう、あっという間だった。1時間にも満たないほどの。
FoL.ExE – 邪魔する奴は指先一つで
昨年夏に XBLIG と Desura でリリースされた『One Finger Death Punch』がsteamでも取り扱いが始まったので購入しました。
『スパルタンX』でいうところのつかみ男が左右から迫ってくるので、それらに殴られる前にXボタンとBボタンで撃退していくだけのゲームです。画面 中央の記号と攻撃範囲を示す部分だけを見ればリズムゲームのように見えますが、その上では、中国拳法を駆使し迫り来る暴漢を打ち倒すカンフーアクション映 画のような乱闘が繰り広げられており、武器を拾い上げるなどといった内容で攻撃距離や攻撃力が変化します。それを見定めて押せるボタン、押すべきボタンを 素早く判断していくあたり、カンフーアクションゲームといえるでしょう。
そう、カンフーアクションゲームなのです。背後から襲いかかる敵を振り向きざまに打ち倒す。敵を殴れば吹っ飛び、近くに物があれば壊れる。壁があれ ば貫通し、壁が全てなくなった家は壊れる。最後の敵は乱打できめる。と、いった古典のお約束もあれば、ツイ・ハーク作品のような貪欲さで取り入れたVFX 技術によるド派手な演出といった、カンフーアクション映画ファンにはお馴染みの演出がボタンを押すだけで味わえます。
最初はボタンを押してド派手な演出が次から次へと得られた快さが、そのうち、ボタンを押す前から「こいつはどんなぶっ倒れ方をしてくれるのだろう」 という期待の快さが得られるようになり、やがては画面上の敵一団を「どう始末してくれようか」という計画の快さへと発展します。学習曲線=脳の報酬系にあ わせた難度設定がていねいな、ゲームの快さをきっちり押さえたゲームです。
『One Finger Death Punch』というタイトルに偽りはありません。指先一つでぶっ倒せます。様々なゲーム演出が生み出す興奮と爽快感から、ワンチャイ天地大乱やスウォーズ マン女神伝説の章、HERO-英雄-といったカンフーアクション映画への思い入れを感じました。
Calma – 手術で学ぶ人体の不思議
先週、iPad 版の『Surgeon Simulator』 がリリースされました。プレイヤーは外科医(殺人鬼)として患者(被害者)の Bob を手術(拷問)します。ゲームモードは「心臓移植」「腎臓移植」「眼球移植」「歯の移植」の4つです。PC 版に比べるとボリュームは少ないですが、気軽に遊べるという点では iPad 版のほうが勝っています。
PC 版は『QWOP』 風の難しい操作が特徴的でしたが、iPad 版はタップやスワイプといった基本的なジェスチャー操作だけでプレイします。タッチ操作に最適化されているからといって簡単になっているわけではなく、思 い通りにメスを入れることができない“もどかしさ”がうまく表現されています。
電車の中で『Surgeon Simulator』をプレイし、隣の人がどのような表情をするのか見てみたいのですが、そのような度胸はありません。「誰か試してみてください」と言いたいところですが、それはただの迷惑行為になると思うのでやめましょう。
Inaka
先日転職し電車での通勤時間を過ごさなければならなくなったため、今まであまり触れていなかったスマートフォンのゲームアプリを漁っています。直近でダウンロードしたのは、板垣伴信氏が企画に参加したという無料アプリ『Colors -ブロック崩し-』です。
スワイプでバーを操作するという標準的なブロック崩しである本作。ブロックを壊した際にときおり落ちてくるアイテムにバーで触れれば、アイテムの色 によって異なる効果が得られます。5種類のアイテムのうちキモとなるのは、画面の連続タップやスワイプ操作でブロックをガンガン破壊できるモードへ突入す るもの。「なかなか思うところにボールを飛ばせない通常時」と「自在にブロックを破壊できるフィーバー」がゲームプレイにメリハリを生んでいます。
お邪魔ブロックが点在するステージをいくつか超えると、壊しやすいブロックやなかなかボールが落ちてこない配置で構成されたステージがやってくる構 成も合わせ、アクションゲームにおける「アメとムチ」のバランスをかなり意識したゲームであるように感じました。ステージ数は160もの大ボリュームなの で、個人的にはしばらくのあいだ、ちょくちょくお世話になりそうです。
最大の敵はリザルト表示の直後に画面中央にでかでかと現れる他ゲームへのリンクが貼られたポップアップ。次のステージへ進むためのアイコンの上に割り込む形で現れるため、最初の内は何度も踏んでしまいイラっとしました。本作最大の初見殺しと言ってよいでしょう。
自宅では迷いに迷って発売の5日後に購入した『DARK SOULS Ⅱ』をプレイしています。シリーズ初プレイの僕が特別語れることはほとんどないのですが、死角からの攻撃や、執拗な追撃、アイテムを装備しようとして誤っ て使用してしまうなど、プレイヤーを陥れようとする数々の要素の噂に違わぬ洗礼を受けました。先に待ち受けるまだ見ぬ絶望に心が躍ります。