SIEのローカライズ責任者に長谷川亮一氏が就任。セガやRiot Gamesにも在籍したベテラン、今後にも言及
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)にてローカライズ・プロデューサーを務めていた石立大介氏は8月23日、同社を退職していたことを発表した。これを受けてSIEインディーズ イニシアチブ代表の吉田修平氏は、長谷川亮一氏がその後継者に抜擢されたことを明らかにしている。
長谷川亮一氏は、1998年から2007年までソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)に在籍。『クラッシュ・バンディクー』や『スパイロ・ザ・ドラゴン』『ラチェット&クランク』など多数のローカライズに携わった。その後セガやDeNAなどを経て、2014年から今年2月まではRiot Gamesにてローカライズ業務に従事。『League of Legends』や『VALORANT』などの日本版を手がけた経歴をもつ。そして今回、14年ぶりにSIEに復帰することとなる。
長谷川氏の役職は、プレイステーションスタジオ インターナショナルプロダクション&ローカライゼーション課エグゼクティブプロデューサーとのこと。海外スタジオで開発されたタイトルのローカライズをおこなうほか、プロデューサーとして予算やスケジュール管理、国内外の他部署との連携など、さまざまな業務を担当することになるという。
前出の石立氏は、『ゴースト・オブ・ツシマ』や『Marvel’s Spider-Man』『The Last of Us Part II』『アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝』など、高い評価を得た日本語ローカライズに携わってきた人物。同氏のSIE退社の報に際しては、一部ファンからは今後のSIE作品のローカライズの品質について不安に感じる人もいたようだ(関連記事)。
しかし長谷川氏は、石立氏の翻訳センスやクリエイティビティの素晴らしさは誰しもが認めるところだとし、不安になる気持ちは良く分かるとしたうえで、「今後のタイトルの日本語がいきなり変になったりはしませんのでご安心ください」とコメント。翻訳を担当するスペシャリストチームはこれまでと変わらず、また今年から加わった優秀なスタッフもいるそうだ。そして、「これからも良質のローカライズタイトルをリリースすべく努力して参ります」と述べている。
長谷川氏の経歴からは、実績的に申し分ないことが分かる。また、石立氏や吉田氏と一緒に働いていた時期もあるそうで、SIEを退職した石立氏の後継として適任者だといえそうだ。PlayStaion Studios作品を引き続き高品質なローカライズにて楽しめるよう、同氏の今後の活躍に期待したい。