『ポケモンGO』一部国で“非コロナ仕様”変更が実施、ジム・ポケストップのアクセス距離2倍仕様などが廃止へ。怒るユーザーたち
Nianticは7月31日、『ポケモンGO』において、新型コロナウイルス感染拡大に際して実施していた特別仕様を、アメリカやニュージーランドなど一部国で解除した。これまで同作においては、外を出歩いたり人が密集したりすることを防ぐため、ジムやポケストップへのアクセスがしやすい仕様に変更されていた。その仕様が解除され、反感を買っているようだ。
コロナ禍の間、Nianticは感染拡大防止を目指して『ポケモンGO』にて特別な調整を実施。その一環としてジムやポケストップにアクセスできる距離が2倍になっていた。各拠点に人が密集することを避け、場合によっては自宅からアクセスすることも可能となっていたわけだ。しかしNianticは今年6月、まずは一部国を対象に、家でのプレイボーナスを廃止すると予告。一部国における新型コロナウイルス収束の動きを受け、『ポケモンGO』を段階的に、外出を促す仕様へ戻していくことを発表していた。
アクセス可能距離についての変更は、もともとプレイヤーから好評を博しており、仕様が戻されることに不満をもらすユーザーも存在。さらに、変更の実施当時には同仕様が恒久的なものであるかのようなアナウンスもなされていた。今後もこの仕様が続くと考えていたプレイヤーがいたわけだ。のちに訂正がされ、公式サイトにもいずれ終わる仕様であると明記されているものの、一部のユーザーからは「約束を覆された」と受け取られ、反発を買っているようだ。
発表当初より仕様戻しについては不満が殺到。Change.orgでは、新仕様の継続を求める活動が展開され、13万8000人以上からの署名が寄せられていた。SNSでも抗議の声が殺到。しかしながら、Nianticは仕様戻しを強行したかたちである。6月の発表当初、PolygonはNianticに仕様戻しの理由について問い合わせ。Nianticは「外出しポケストップやジムを回すことは、世界を探索させることを促すという私たちのミッションを遂行する点で重要」とコメント。あわせて、地域の建造物や文化にふれることの重要性も強調。つまるところ“変える予定はない”という意図が垣間見えた。最終的に、アメリカやニュージーランドにおいて、距離ボーナスの廃止が始まった。
【UPDATE 2021/08/03 13:04】上記段落の細かな表現を修正。
海外掲示板Redditの/TheSilphRoadでは、アクセス距離2倍ボーナスの廃止に対する批判が噴出。ユーザーや著名人がNianticへの抗議の意を示すために『ポケモンGO』をアンインストールする動きなども出ている。直近の仕様変更についてはNianticから告知がない状況だが、6月の告知からの動きを考えると、今後も“非コロナ仕様”への調整は進行しそうな見込みだ。この仕様はいずれ日本にも適用されるだろう。
なお距離変更のほかにもNianticは、プレイヤーに外出を促す仕様の適用を実施している。現在、これまで訪ねたことのないポケストップを利用すると10倍の経験値取得ボーナスが適用。プレイヤーに、普段は歩かない場所への外出を促している。また、歩行中のポケモン出現率を上げるアイテム「おこう」の効果増大によっても、外出・歩行することのインセンティブが設けられている。
リモートレイドについては、今回は変更の手は加えられなかった。同機能は、リモートレイドパスを使って離れた場所のレイドバトルにも参加できるというもの。ただしNianticは、リモートレイドについても今後変更を加えていくとアナウンス済み。6月の公式ブログの投稿では、リモートレイドがここ1年でゲームの重要な一部を占めるようになったことを認め、今後も同機能を進化させていきたいとの意向を示していた。同時に、リモートプレイと対面プレイの適切なバランスを模索していきたいとも示唆。対面レイドにおける多くの変更は、最終的に現在休止している招待制の「EXレイドバトル」を復活させる準備になるとしている。