『Apex Legends』新シーズンについて、開発者にインタビュー。シアは「ジョジョ」から影響されたのかなど、気になる点を質問
Respawn Entertainmentは日本時間の明日8月4日、『Apex Legends』にて新シーズン「エマージェンス」(邦題:表舞台)を開始する。同シーズンでは、新レジェンドにSeer(シア)が登場。また、ワールズエッジにマップ改変が施されるほか、新武器ランページLMGやアリーナモードへのランクマッチの実装、各種武器・レジェンドに向けたバランス調整もおこなわれる。
これまでのシーズンと同様に、また大きく環境が変わる「エマージェンス」。ワールズエッジの変化やシアの参戦などは、我々プレイヤーにどのような体験をもたらすのか。そうした疑問を含めて弊誌は今回、新シーズンにまつわる話を開発陣にうかがうことができた。本稿ではそのインタビュー内容をお届けする。なお、今回のインタビューに参加して頂いた開発メンバーおよび、各メンバーの担当役職は以下のとおり。
・Steven Ferreira氏―チームディレクター
・Travis Nordin氏―「シア」キャラクターリード
・Hafid Roserie氏―「シア」アート/デザイン
・Amanda Doiron氏―ストーリー
・Robert West氏―アリーナ ランクマッチ
・Eric Canavese氏&John Ellenton氏― ランページ/ゲームバランス
・Garrett Metcalf氏―マップアップデート
――今回の新シーズンではワールズエッジが改変されますが、具体的にはどのような点が変化するのでしょうか。
Garrett Metcalf氏:
新シーズンのワールズエッジはさまざまな面が変化していますが、おもにマップ北部のエリアを中心に改装しています。たとえば、製錬所はクリマタイザーと呼ばれる溶岩の川が流れるエリアへと変更されます。また列車庫は、土砂崩れの影響でなくなりました。列車庫エリアについては、以前のワールズエッジでは戦闘が長引きがちだったので、今回はよりシンプルな構造へと変えることにしたのです。ほかにも、仕分け工場も大きく変化しています。
――新レジェンドのシアは追跡能力をもつリコン型のレジェンドですが、同タイプのレジェンドとしては、すでにブラッドハウンドやクリプトが存在します。シアはこれらのレジェンドと比較して、どういった場面で強みを発揮できるレジェンドとなるのでしょうか。
Travis Nordin氏:
ブラッドハウンドやクリプトとの大きな違いは、追跡範囲にあります。シアは、より近い範囲での追跡に長けたレジェンドです。また、ブラッドハウンドとクリプトのスキャン能力については、おもに敵を見つけて戦うのに効果的なのに対し、シアのトラッキング能力は戦闘の最中に大きな強みを発揮できます。戦術アビリティのマイクロドローンなども、広いエリアではなく、狭い範囲に対して効果を発揮できるアビリティとなっていますね。
――シアの発表当時、そのポーズや見た目が日本のマンガ「ジョジョの奇妙な冒険」のキャラクターを彷彿させると、SNSなど一部で話題となっていました。実際のところ、シアのデザインについては、日本のマンガから影響されている部分はあるのでしょうか。
Amanda Doiron氏&Hafid Roserie氏:
シアの見た目は独自のストーリーをベースに作ったものであって、「ジョジョの奇妙な冒険」からの影響はありません。アートスタイルが似ているということに関しては、私たちもシアの発表後にユーザーの反応を見て、はじめて気づきました(笑)。これは偶然ですね。ただし、シアは、現実にあるさまざまな物語からインスピレーションを受けて作られていることは確かです。いままでにないユニークなレジェンドを生み出したいと思い、制作しました。
――新武器ランページLMGについて、ほかのLMG武器(スピットファイアやフラットラインなど)と比較して、どのような点が特徴となるのでしょうか。
John Ellenton氏:
ほかのLMG武器とのもっとも大きな違いは、発射速度とダメージです。ランページLMGは発射速度が遅く、その代わりにダメージが高い武器となっています。中距離での戦闘に適していて、逆に近距離での戦闘には向いていません。ただし、テルミットグレネードを装着すると、発射速度が上昇します。そうすることで、近距離での戦闘にも対応できますよ。
――新シーズンでの環境の変化について、コミュニティからの要望をもとに変更した点(マップ改変やバランス調整を含む)はあるのでしょうか。
Steven Ferreira氏&Garrett Metcalf氏:
はい、私たちはいつもコミュニティからのフィードバックに耳を傾けており、ゲームの内部データも解析しています。そのため、新シーズンでの変更点については、そのすべてにコミュニティからの影響があるといっても過言ではないでしょう。その中でも例を挙げるとすれば、列車庫に関しては、戦闘が長引いているというデータが出ていたので、新シーズンでは撤去することにしました。また、ワールズエッジのスカイボックス(空模様)については、シーズン3の際の天候を気に入っているユーザーの意見をもとに、新シーズンでは空の色調を全体的に明るく刷新しています。
――新シーズンで新たに実装されるアリーナモードのランクマッチについて、バトルロイヤルモードと同じく、到達ランクによるバッジなどの報酬は用意されるのでしょうか。
Robert West氏:
はい、アリーナモードのランクマッチでも到達ランクによって報酬がもらえます。アリーナモードには降下がないので、バトルロイヤルモードのような軌道報酬はないですが、代わりにホロスプレーとバッジが用意されています。もちろん、両報酬ともバトルロイヤルモードのランクマッチと同じく、到達ランクごとに個別のアイテムが貰えるようになっていますよ。
――最後に、新シーズンのワールズエッジの中で、開発メンバーがもっとも気に入っているロケーションはどこですか。
Garrett Metcalf氏:
マップデザインを担当する私としては、新エリアのクリマタイザーが一番のお気に入りスポットですね。ここは新エリアの中でも特に大規模な場所となっていて、溶岩の川を挟んだ戦闘は新鮮で面白いです。クリマタイザーがマップ改変前の仕分け工場のように、多くのプレイヤーが一斉に降下し、序盤から激しい戦闘を楽しめるスポットとなることに期待しています。
――ありがとうございました。
新シーズン「エマージェンス」は、日本時間の明日8月4日に開幕予定だ。