『Microsoft Flight Simulator』最新アプデで特定機体が“ピンク”に染まるバグ発生。サードパーティ製のアドオンが原因か
マイクロソフトとAsobo Studioは7月28日、Xbox Series X|S版の『Microsoft Flight Simulator』を発売。同時に、PC向けの最新アップデートとなるバージョン1.18.13.0(Sim Update 5)を公開した。
今回のアップデートは主にパフォーマンスの改善やXbox Series X|S版のリリースに合わせたUIの変更や数多くの修正などが含まれている。パフォーマンスに関してはCPUのマルチコアサポートが改善されたほか、メモリとGPUの使用率が向上した。これにより読み込み時間が短縮され、スタッター(カクつき)が大幅に削減。パフォーマンスは最大で70%向上したとされている。特にコア数の多いCPUや大量のメモリ、スペックの高いGPUを使用した環境では恩恵が大きいことが予想される。
しかしながら、今回のアップデートによりいくつかの問題も発生している。2時間以上飛行するとシムがフリーズする不具合や、FlyByWireのA32NXアドオンをインストールするとシムがクラッシュするといった不具合が報告されており、実際にはパフォーマンスが大きく低下している環境も少なくないようだ。また、パッチノートには記載されていないが、航空機のテクスチャファイルの形式に変更が加えられている模様。それにより、航空機の主翼がピンク色になるというインパクトの大きい不具合が発生している。
公式フォーラムでも同様の不具合が多数報告されており、「以前のゲームバージョンまで使われていたテクスチャファイル形式を適用しているサードパーティ製リバリー(塗装)の翼がピンク色になる」ことが原因だと見られている。つまり、リバリーの互換性が失われたことが原因であり、シミュレーター本体が起因となる不具合ではないため、7月30日に配信されたSim Update 5の修正パッチでは改善されていない。修正するにはリバリーを配布するメーカーによるアップデートを待つか、デフォルトのテクスチャから必要なファイルを再生成するというやや難易度の高い修正方法を試すしかない。
このほかにもアップデートで“変色”してしまったコックピットを元に戻すアドオンが公開されるなど、コミュニティを中心に対応策が講じられている。結果的に仕様変更に伴うアドオンの不具合となってしまったために、アドオンメーカーの素早い対応にも期待したい。