初代『System Shock』のフルリメイク開発が現在進行中、シリーズ新作の開発も視野に。「BioShock」の源流に当たる1994年発売のSF-FPS
Night Dive Studiosは、1994年にリリースされたSF-FPS『System Shock』のフルリメイクに取り組んでいることを明らかにした。『System Shock』は、Ken Levin氏とIrrational Studiosが手がけた『BioShock』シリーズの源流になった作品として知られるタイトルだ。けっして知名度は高くなく、1994年当時のセールスも振るわなかったと伝えられているカルトクラシックだが、近く現代的な装いと共にプレイすることが可能となるかもしれない。
Night Dive Studiosは、2012年に米国内で設立された新興のビデオゲームデベロッパーだ。おもに2000年代以前にリリースされ、現在では販売されていないようなPCゲームのパブリッシング事業を進めており、2013年にはLooking Glass Studiosの『System Shock 2』をリリースして古参ゲーマーたちのあいだで話題となった。今年9月にはマウス視点操作や追加解像度を加えた『System Shock: Enhanced Edition』をリリースしている。
今年9月にリリースされた『System Shock: Enhanced Edition』。『BioShock』を生んだKen Levine氏らが『System Shock 2』の開発に携わっており、『System Shock』はその源流に当たる。『BioShock』における音声テープやRPGとFPSの組み合わせなどは、すべてここで形作られたといってもよい。なお国内では日本語版もリリースされていた
Night Dive StudiosのCEOであるStephen Kick氏は、海外メディアFast Companyのインタビューのなかで、同スタジオが過去作品の再リリースだけでなく、今後はフランチャイズの全権利を取得してより柔軟に運用することを考えていると明らかにしている。全権利を取得した『Sysetem Shock』の初代リメイクはその一例で、PCだけでなくコンソールも対象プラットフォームとし現在開発が進められているという。また初代のコンセプトアーティストであったRobert Waters氏も開発に参加している。
さらにNight Diveのビジネス開発部門ヘッドLarry Kuperman氏は、シリーズ最新作となる『System Shock 3』の開発のため、現在いくつかの話し合いを進めていることも明らかにしている。ただしこちらの計画はリメイク版に比べると具体的ではなく、新作を開発するためには多大なリソースや時間が必要であり、契約を結んでもらえるパブリッシャーを必要としているのだという。