Steam版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』6月18日早期アクセス配信開始へ。高評価スピンオフ作品を現代向けに大幅リニューアル

イードは本日6月5日、3D ダンジョンRPG『ウィザードリィ外伝 五つの試練』の早期アクセス配信を6月18日に開始すると発表した。Steam版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は、2006年にリリースされたオリジナル版を大幅に刷新した3D ダンジョンRPGだ。

イードは本日6月5日、3D ダンジョンRPG『ウィザードリィ外伝 五つの試練』の早期アクセス配信を6月18日に開始すると発表した。同社が運営するゲームメディアGame*Sparkのブランドより、PC(Steam)向けにリリースされる。価格は2980円。なお配信初週は10%オフで購入可能だ。また本日放送中の情報番組INDIE Live Expo 2021にて、新要素の詳細が明かされている。
 

 
Steam版『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は、2006年にPC(Windows 2000/XP/Vista/7)向けにリリースされたオリジナル版を大幅に刷新した、シリーズ最新作となる3D ダンジョンRPGだ。『ウィザードリィ』シリーズは、1981年にSir-Tech Softwareが第1作目をApple II向けに発売。以降、国内外問わずさまざまなプラットフォームでシリーズ作品が展開された。ダンジョンRPGの金字塔とされるシリーズであり、国内においてもいまだ根強い人気を誇っている。

今回リリースされる本作のオリジナル版は、国内製スピンオフ作品として知られる『ウィザードリィ外伝』シリーズのメインスタッフが手がけた。シリーズ初期作品を強く意識した原点回帰ともいえるゲームシステムが、多くのユーザーから支持を得たタイトルである。本作はそんなオリジナル版を現代向けにリニューアルしたタイトルとなる。
 

 
本作はオリジナル版のベースルールを踏襲。訓練所にて種族や職業を設定してキャラクターを作成。酒場にて最大6名のパーティーを編成する。キャラクター作成時はランダムな初期能力へのボーナスに一喜一憂することだろう。パーティー編成後、さまざまなダンジョンに挑んでいく。3Dで構成された迷宮の通路をグリッド状に移動。シナリオごとに変化するイベントをこなしながら、迷宮の奥へと進んでいく。

道中で敵に遭遇すると戦闘に突入。戦闘システムは、「戦う」「身を守る」といった行動を選択するシンプルなコマンドバトルだ。ただし、頼みの綱となる呪文に回数制限があるなど難易度は高め。またモンスターが残した宝箱には、積み上げた冒険を水泡に帰す罠が仕掛けられていることもある。さらに迷宮内でパーティーが全滅した場合、新たなメンバーで遺体の回収に向かわねばならない。おまけにオートセーブ機能もしっかり完備されているようだ。一進一退のシビアな判断が求められる、緊張感ある戦闘が味わえることだろう。
 

 
リニューアル版となる本作は、Windows10対応に伴うUnity エンジンへの移行を実施。加えて、さまざまな新要素を導入している。ダンジョンの描画は疑似2Dから3Dへ。背景画像などもリマスタリングがおこなわれており、モンスターやイベント画像をより高解像度で楽しめる無料DLCも同梱されるという。またワイドスクリーンにも対応しており、2種のフルHD向けUI モードも実装。オリジナル版の雰囲気を楽しめるものも含めて、計4種のUIモードが収録される。新旧の雰囲気が楽しめる点は、ユーザーにとって嬉しいかぎりだろう。

なお、フルHD向けUI モードはカスタムポートレートに対応。プレイヤーの好きな画像を、冒険者の外見としてゲーム内に取り込むことができる。オリジナル版では顔画像として正方形の画像のみが使用できたが、本作では顔画像として横長の画像も使用可能。さらには、戦闘やステータス画面用に大判の立ち絵も取り込める。お気に入りの画像を用意することで、より深く冒険者たちに感情移入できそうだ。ちなみに、ぷりばて氏によって描かれたサンプルポートレートも用意されている。そちらも使用して冒険に出かけてみてほしい。
 

 
本作にはほかにも、ゲームパッドやSteamクラウドへの対応といった改善が施されている。また、オリジナル版にて投稿された約110本のユーザーシナリオを楽しめる(自動コンバートしたもの)。本作には別アプリケーションとしてシナリオエディタが同梱される。シナリオエディタでは、ダンジョンのレイアウトや発生イベント、登場モンスターやアイテム、種族や職業といった多岐にわたる項目が設定可能。世界にひとつだけのオリジナルシナリオを制作し、配布することができる。こだわりのシナリオを作ってみるのもいいだろう。
 

 
本作を手がけるのは59 Studio。Steam版においても、オリジナル版開発の中心人物であった徳永剛氏と金田剛氏が携わっている。本作のリリースにあたっては、モバイル版のシリーズ作品をベースに移植する案もあったという。しかしながら、『ウィザードリィ』をこよなく愛するイードの堀江陽氏の働きかけもあって、新要素をふんだんに取り入れた本作の開発がスタートしたようだ(4Gamer)。シリーズの歴史は長いものの、ゲームシステムはシンプルでプレイへのハードルも低め。シリーズ未経験者も、この機会にプレイしてみてはいかがだろうか。

『ウィザードリィ外伝 五つの試練』は、Steamにて6月18日より早期アクセス配信開始予定だ。

Tetsuya Yoshimoto
Tetsuya Yoshimoto

ニュース担当。国内を中心に日々トレンドを探求しています。新しいものや可愛いものが好き。

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