ひたすら美しい大破壊シム『ABRISS』発表。きらめく瓦礫と化すビル群に滅びの美学を見出す
ドイツのインディーデベロッパーRandwerk Gamesは5月31日、物理演算破壊パズルゲーム『ABRISS』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)を予定。発売時期は2022年の前半を予定している。日本語への対応も予定しているとのこと。
『ABRISS』は巨大なパーツを積み木のように組み合わせて構造物を作り、目標のオブジェクトを破壊する物理シミュレーションゲームだ。破壊する方法は組み合わせたパーツを崩してターゲットにぶつけること。また銃や大砲のようなパーツでターゲットを粉砕することも可能だ。ゲーム内のオブジェクトの挙動は物理演算で制御されている。オブジェクト同士は衝突すると、がれきに変化。さらにがれきがターゲットを連鎖的に破壊していく。物理演算を活かしたド派手な破壊描写が楽しめるようだ。
ターゲットを破壊するとステージクリアとなる。ステージを攻略すると新たなパーツがアンロックされる。新たなパーツを使って、次のステージでもターゲットの破壊に挑むのだ。ただし使用できるパーツ数に制限がある。この制限のなかで試行錯誤しながら、1つまたは複数の目標を破壊することになるのだろう。
またいちどクリアしたステージは繰り返し挑戦でき、より少ないパーツでステージをクリアするといったやりこみも可能になるという。さらに、ステージごとのギミックも存在する。衝撃で爆発する爆弾が設置されていたら、建築物をぶつけて起爆してターゲットを破壊することもできるようだ。そのほかの特徴として、フォトモードやGIF画像を作成するカメラも実装される。
『ABRISS』のステージは実は都市という設定で、ターゲットはビルのような建築物であるようだ。独特な都市の景観について、開発スタジオのRandwerk Gamesは「Mainboard Brutalism(マザーボード上のブルータリズム建築)」と名付けた。ブルータリズム建築は1950年代に現れた、打ちっ放しのコンクリート素材などをそのまま使用した建築様式。『ABRISS』のステージはビジュアルエフェクトが際立ちデジタルな印象を与える。未来的でシュールな本作の建築様式を表現するのにぴったりなネーミングかもしれない。
ほかにも『ABRISS』はズジスワフ・ベクシンスキーやハンス・リューディ・ギーガーといった美術家、ドイツのエレクトロミュージックや芸術家、建築家からインスパイアされたとのこと。またトレイラーではクラシック音楽が流れているが、正式なサウンドトラックは別に用意される。公式サイトではアンビエントやテクノの要素が入ったサウンドトラックを試聴可能だ。
本作を開発するRandwerk Gamesは、ベルリンの3人の学生が立ち上げたスタジオ。会社形態に協同組合を採用するなど、ユニークな試みを行っているようだ。ゲームの要求スペックは公開されていないが、現代的なゲーミングPCなら問題ないという。またレイトレーシングにも対応する予定だ。テキスト量が多くないことから、日本語へローカライズする可能性もあるとのこと。Steamのストアページはまだ開設されていない。興味のある方は、公式サイトや公式SNS(Twitter/Instagram/TikTok/Facebook)で続報を待つのがいいだろう。発売時期は2022年の前半を予定している。