『Apex Legends』公式イラストに「デスノート」「ヒロアカ」「宝石の国」が登場か。2731年まで愛読されるジャパニーズ漫画
『Apex Legends』にて、意外な作品とのコラボレーション(?)が果たされたとして話題になっているようだ。きっかけは4月16日未明、『Apex Legends』公式Twitterアカウントにて投稿された1枚のイラストである。
「星々を探して」とコメントされたその投稿には、雑多に物が散らばったデスクが描かれている。キャラクターの姿はないが、一部ユーザーからは、シーズン9に登場する新レジェンドについてのヒントではないかと噂されている。明確に人物像を描くには情報不足だが、このイラストには、観察するとさまざまなイースターエッグが仕掛けられている。重要なヒントらしきものからニヤリと笑える小ネタまで、詳細を見てみよう。
まずは『Apex Legends』と直接関係のありそうな要素から。戸棚のネッシーちゃんやデスクに置かれたP2020は分かりやすい要素だろう。広げられた地図はやや判別が難しいものの、ワールズエッジの地形だと見られている。そして、丸がつけられているのはプラネットハーベスターがある辺りだ。画面左にあるカレンダーの「2731年」という年号は、ちょうどハーベスターが設置される2年前。デスクの主はハモンド・ロボティクス社の計画を知っていた人物なのかもしれない。
ちなみに地図が被さるように敷かれたペーパーブックもちょっとした小ネタだ。こちらは公式コミックブック「APEX LEGENDS: OVERTIME #1」の表紙であり、クリプトやミラージュのイラストが描かれていることがわかる。また、デスクライトの下あたりに貼ってある図にも注目。こちらはホライゾンのアウトランズ・ストーリーズに登場した鉱物、ブランシウムではないかと見られている。
続いて、『Apex Legends』とは直接関係ないながら、重要な世界観の接点をもつ要素を見ていこう。すなわち『タイタンフォール』シリーズからの引用だ。何といっても興味深いのはデスクに無造作に置かれている暗号めいたメモ書きである。「KSVRK」のアルファベットに打ち消し線が引かれ、その下に「A」の文字。さらに加えて「VINSON」との単語が目を引く。
ヴィンソンといえば思い当たるのが、本作の世界観にてタイタンや各種兵器の製造を担うヴィンソン・ダイナミクスだ。そしてKSVRKというアルファベット。こちらは、Apexゲームの主催者クーベン・ブリスクが率いる傭兵組織エイペックス・プレデターズを暗示していると思われる。具体的には、メンバーである「クーベン」「スローン」「バイパー」「リヒター」「ケイン」のイニシャルを示している可能性が高い。
そして残ったAの文字。こちらはもう1人のエイペックス・プレデターズ構成員で、ヴィンソン・ダイナミクス製の人造人間、アッシュを指しているものと推測される。アッシュといえば、かつて『Apex Legends』のシーズンクエスト「壊されし亡霊」でも登場し話題をさらった存在だ。クエスト自体は開発の諸事情で打ち切りとなってしまったが、果たして思わせぶりな出番の伏線が回収されることはあるのだろうか。このほかにも『タイタンフォール』シリーズ出典の要素は見られ、奥にある天使型の置物は、マップ「エンジェルシティ」に見られた彫像にそっくりだ。
ここまで、新レジェンドや物語の布石となりそうな要素を確認してきた。一方で、「なぜ?」という小ネタも数々仕込まれているようだ。机の主は年若い人物なのか、あちこちにお菓子や漫画本が散りばめられているのが印象的。そして一部のコミックは、日本の有名な作品群ではないかと見られている。たとえば右上、ネッシーちゃんの奥にしまわれている単行本。手前の白い表紙4冊は、市川春子氏の作品「宝石の国」の表紙と似ていることが指摘されている。
さらに奥にある、黄色と赤の2冊にも注目。こちらは堀越耕平氏の少年漫画「僕のヒーローアカデミア」海外版の装丁であるようだ。右下の書籍にも注目してみよう。黒い表紙に、横倒しになった「T」や「E」のアルファベットが確認できる。ロゴから判断するに、こちらはゼロ年代の大ヒット作品「DEATH NOTE」だと推測できる。どうやらジャパンマンガは、2700年代になっても星の彼方へ輸出されているようだ。『Apex Legends』における世界的マーケットで2番目に大きい規模を誇るのが日本市場であるとも伝えられており、国内ファンへのちょっとしたサービスだったのかもしれない。このほか、画面左方に積まれた本はDCコミックスをはじめとするアメコミだと見られている。
たった1枚のイラストながら、重要な伏線からちょっとしたパロディまでこれでもかと詰めこまれた今回の投稿。果たして、これらは来たるシーズン9の布石となっているのだろうか。今後の情報に目を光らせたいところだ。