Nintendo Switch『A列車で行こう はじまる観光計画』開発元が、“何がバグで何が仕様か”を説明。不具合修正と情報共有に尽力

アートディンクは3月30日、『A列車で行こう はじまる観光計画』における不具合対応における情報公開の一環として、ユーザーから寄せられている現象について「何が不具合で何が仕様か」を説明している。

アートディンクは3月30日、『A列車で行こう はじまる観光計画』における不具合対応における情報公開の一環として、ユーザーから寄せられている現象について「何が不具合で何が仕様か」を説明している。

『A列車で行こう はじまる観光計画』は、3月12日に発売された『A列車で行こう』シリーズの最新作だ。対応プラットフォームはNintendo Switch。グラフィックは3D主体となっており、クオータビューとパスビューにて自分で作った鉄道や街を立体的に楽しむことが可能だ。街や駅には人の姿も見かけられ、生活感も味わえる。昼夜の概念が存在しており、時間によって街並みも変化。『A列車で行こう3D』と比較すると、大きな進化が見られる。

Nintendo Switch作品としては、かなり奥が深い経営シミュレーションゲームに仕上げられている一方で、不具合報告が跡を絶たない。発売日よりエラー落ちが報告されており、3月16日には早くもそうした不具合について、メモリリークが原因であるとして修正パッチ1.02を配信。ユーザーからのエラー落ち不具合報告の数は減ったものの、アップデートの影響にてセーブデータが読み込めなくなる別の現象が発生している。


アートディンクはすぐさま同現象を確認していると発表。3月23日には子会社の仕様まわりが原因であるとし、セーブデータが読み込めなくなる不具合をパッチ1.03にて修正している。そのほか、資料写真の撮影時にフリーズしてしまう不具合や車両の配置時に表示が崩れて進行不能になる不具合の修正をしていた。しかしながらまだまだ不具合は報告されており、アートディンクはすでに1.0.4パッチの配信準備が始めているとし、技術供与に関連した問題を修正すると表明している。


リリースから不具合が多いことから、ユーザーからはどれが仕様でどれが不具合かわからないとの声が寄せられていた。アートディンクは今回の発表で、そうした疑問に回答したかたちだ。質問と回答は以下となっている。

【修正中の不具合】
・プラン「地下鉄道/道路技術獲得」完了時、地下鉄駅や地下停留所が使用可能にならないことがある
・バスの経由地点と走行ルートが合わないことがある/指定した番線に入らないことがある
・車庫から出たバスが発車時間を無視する/営業時間外に車庫に入ると観光ルートが失われる

【仕様】
・技術供与された車両を更に技術供与できない→「供与」された設計図は自社の技術ではないためです
・特急車両のドア数が変わらない→特急車両の先頭車は1ドアのみで、中間車のドア数を変更できます
・新幹線や空港、貿易港が撤去できない→「建設」でなく「誘致」したもののためです

単にどれが不具合でどれが仕様かを報告するだけでなく、仕様である箇所についてはなぜ仕様かを説明している点はわかりやすい。対応の速さも際立っている。とはいえ、リリース開始から不具合発生が続いており、不具合修正のパッチによって別に不具合が発生するという、悪循環に陥っている側面もある。ゲームとしては野心的に作られているだけに、できるだけ早い問題解決に期待したい。そもそもでいえば、さまざまな事情があるにせよ、「発売日時点で致命的な不具合のない状態」でリリースされるのも望まれるところではあった。

『A列車で行こう はじまる観光計画』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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