ステルスホラー『Hello Neighbor 2』の怪しいおじさんのAIは、ニューラルネットワークとアルゴリズムによって進化していく
パブリッシャーのtinyBuildは3月27日、現在開発中の『Hello Neighbor 2』のAIを紹介する最新映像を公開した。
本作は、ステルスホラーゲーム『Hello Neighbor』の続編だ。主人公はジャーナリストのクエンティン。前作にて敵として登場した隣家の怪しいおじさん、ミスター・ピーターソンが謎の失踪を遂げたと知り、その調査をおこなっている。舞台となるのは、おじさんの家があるRaven Brooksと呼ばれる土地だが、前作と比べて一帯は荒廃。ここでは住民の失踪事件が相次いでおり、かねてから怪しい行動を取っていたおじさんの関与が疑われている。
本作にてプレイヤーは、ふたたびおじさんの家に忍び込み、おじさんの目を盗みながらさまざまなパズルに挑戦する。おじさんは、料理をしたり寝たり森に出かけたりと日々のルーティーンをこなしながら、自己学習するAIによって行動。自己学習AIは前作にも採用されていたが、さらにアップグレードを施しているという。
おじさんは、ニューラルネットワークとアルゴリズムの組み合わせによって、各プレイヤーの行動から継続的に学びを得る。“各プレイヤー”というのは文字どおりの意味であり、本作ではプレイヤー自身だけでなく、コミュニティ全体のプレイ内容からおじさんのAIが徐々に進化していくそうだ。特定のルートや隠れ場所、オブジェクトの使用など、コミュニティ内でのゲームプレイの傾向をもとに、おじさんは行動パターンを変えていく。
前作においては、おじさんの自己学習AIをアピールしながら、実際にはそのコンセプトをゲームに上手く落とし込めていないとの批判があった。本作では、学習対象となるサンプル数を増やすかたちで、効果を高めようとしているのかもしれない。また本作のAIは、周囲にあるアイテムをプレイヤーと同じように利用することもあるそうで、行動パターンの面でも進化しているようだ。
本作の舞台となるRaven Brooksはオープンワールドで表現されており、ゲーム開始時から自由に探索可能。前作よりも行動可能範囲が格段に広くなっており、またおじさん以外にもさまざまなキャラクターが登場する。そして、それらのキャラクターにも同じ自己学習AIのコアが実装されているという。映像では失踪事件を報じる新聞を読む人物や、2人組の警官が確認でき、それぞれ独自の物語を持っているそうだ。彼らはプレイヤーとどのように関わるのかは不明だが、おじさんとはまた異なるふるまいを見せるそうで、その中でコミュニティのゲームプレイから学びを得て行動を変化させていくのだろう。
『Hello Neighbor 2』は、PC(Steam)/Xbox Series X|S/Xbox One向けに2021年配信予定。現在SteamおよびMicrosoft Storeでは、PC向けのアルファ版が配信されており、独自の物語と共に本作のゲームメカニクスを体験できる。