『Apex Legends』ヒートシールドがランクマッチから一時削除。賛否両論の新アイテム、無限使用バグも発見済み
Respawn Entertainmentは3月13日、『Apex Legends』におけるアイテム「ヒートシールド」をラックマッチ・プライベートマッチから削除すると発表した。カジュアルマッチでは継続して出現し、来週頭にかけてバグ修正が施されるという。くわえて、一定期間ごとに難度が上がるとされた「Ring Fury」モードについて、ステージ2の段階を来週月曜日まで延長することも告知された。
ヒートシールドは3月9日のアップデートよりゲームに登場した新要素。リングフレアや縮小リングから身を守るためのアイテムで、使用するとドーム状にシールドが展開。安置外でのダメージを防ぐ効果を発揮する。さらに内部にいる間は回復アイテムの使用速度が50%、復活速度が25%上昇する恩恵を受けることができ、ピンチから体勢を立て直すことも可能だ。期間限定モード「Ring Fury」に合わせての実装となったが、アイテム自体はイベント終了後もゲーム内でドロップすると予告されていた。
しかしヒートシールドについては、登場直後から問題点が指摘されていた。もっとも大きなものとしては、一部ユーザーに利用されていた致命的なバグだ。リング外にて無限にヒートシールドを取り出せるグリッチが発見されており、これにより永久にリング外にとどまることが可能に。ゲームバランスを崩すとして批判を集めていた。
本件に関しては開発チームも早い段階で認知しており、Respawn EntertainmentのゲームディレクターChad Grenier氏が不具合リストにて言及。日本時間で3月16日午前3時に配信を予定しているホットフィックスで改善予定があることを発表していた。今回のランクマッチにおけるヒートシールド削除は、上記バグ修正にともなう事情あってのことだろう。
ただしヒートシールドにまつわるユーザーからの評判は、バグを抜きにしても賛否両論であった。あるユーザーの意見では、「時間経過とともに安全地帯が縮小する」というバトルロイヤルのルールを根本から変えてしまうアイテムであると指摘。漁夫の利を狙うパーティーを増加させると懸念を述べた。たとえリング際にいても背後から襲撃されるおそれがあるとして、ヒートシールドが「不必要な複雑性をもたらしている」と批判を展開している。
ヒートシールドの導入意図については、実装前より開発チームの口から語られていた(関連記事)。シニアキャラクターデザイナーのDevan McGuire氏によれば、リング外に出てしまったチームが生き残るための選択肢を増やしたいとの狙いがあったという。『Apex Legends』はチームプレイに焦点を当てたゲームだが、従来の環境では、リング外で落命した仲間を切り捨てざるを得ない状況が多発していた。そこで、リング外でダウンした仲間の救助やバナー回収のチャンスを増やすべくヒートシールドが投入されたというわけだ。実際、SNS上にはヒートシールドを活用した華麗な救出劇も投稿されている。
開発チームとしては重大なバグを直し次第、ヒートシールドを復帰させたい構えのようだ。しかしその使用感がユーザーから受け入れられるためには、もうしばらく長い目で見た調整が必要になることだろう。Ring Furyモードを含むコレクションイベント「カオスセオリー」は、日本時間で3月24日まで開催される。