カプコン、同社のゲーム動画配信における「個人投稿者」の収益化を許可。個人向けガイドラインを更新し投稿ルールなどを明確化
カプコンは1月6日、同社のゲーム・アプリを使用した動画配信などについての、個人ユーザー向けの公式ガイドラインを公開した。同社はこれまでにもゲーム配信にあたってのガイドラインを公開していたが、投稿の可否についてより詳細に規定し、また一部基準に変更を加えている。
同社は、タレント・声優・ストリーマーなどの関連事業を展開する企業と契約していない、あるいはプロダクションに所属していない者または団体を“個人”とし、同社タイトルのゲーム映像を使用する際には、今回公開した公式ガイドラインを遵守するよう求めている。
まず投稿可能な動画は、ゲーム機本体やゲームソフトの機能で録画・編集・投稿をおこなうものと規定。Steamのブロードキャスト機能もここに含まれる。それ以外の方法(PCでのキャプチャなど)を利用する場合は、自身のプレイ映像を使用し、コメントやテロップを入れるなど、ゲーム映像に独自の付加価値をつけなければならない。以前は、ゲーム機本体やゲームソフトの機能を利用するもの以外は認めていなかったが、緩和したかたちだ。
投稿する動画については、範囲に制限はないとのこと。ただし、攻略情報や重要なネタバレを含む場合は、その旨を明確に記載し視聴者に配慮してほしいとしている。また現時点では存在しないが、タイトルごとの個別ガイドラインが設けられた場合は、そちらの規準に従うよう求めている。
逆に投稿できない動画については、ゲーム内のムービーのみであったり、BGMだけを抜き出したり、公式映像やイベント映像の転載、感想や意見など付加価値のないスクリーンショットなど。また、公式発売日前の投稿や、公開前情報の開示も不可である。そのほか、差別的な内容や卑猥な内容、公序良俗に反するものや誹謗中傷、宗教活動・政治活動・反社会活動を目的としたもの、さらに第三者が権利を有する楽曲や映像の投稿も、当然ながら認められない。
以前のガイドラインでは言及されていなかった、収益化についても明記された。端的にいうと、カプコンのゲーム・アプリを使用した動画投稿による収益化は可能。個人配信者は、YouTube・Twitchのパートナープログラムや、その他動画共有サイトの広告を通じて収益を得ることができる。また、そうしたサイトにて無料で公開した動画に対する、第三者からの寄付(投げ銭)を受け取ることも認めている。
カプコンは、今回公開した公式ガイドラインを遵守していない投稿動画については、削除措置を講じることがあるとしている。また、このガイドラインは同社タイトルのゲーム映像を使用して作成したものを対象としており、コンテンツのMODや二次的著作物の作成などを許可するものではないとしている。詳しくは公式ガイドラインページを確認してほしい。法人ユーザー向けには、ライセンスビジネス 問い合わせ窓口が別途用意されている。