『Halo Infinite』は、シリーズ20周年を迎える 2021年秋に発売へ。改善中のグラフィックなどについて説明
マイクロソフト傘下のデベロッパー343 Industriesは12月9日、現在開発中のFPS『Halo Infinite』について、2021年秋(Fall)に発売すると発表した。
本作はXbox Series X|Sのローンチタイトルとして、PC/Xbox One版と共に発売される予定だったが、新型コロナウイルスの影響を含む開発上の課題を理由に2021年へと発売延期。今回新たな発売時期が明確にされ、当初予定から1年の延期となった。
*2020年7月に公開されたゲームプレイ映像
『Halo Infinite』は、Xboxを代表するFPS『Halo』シリーズの最新作。今年7月にゲームプレイ映像が初披露され、主人公マスターチーフの新装備や、本作のストーリーの一端が垣間見えた。一方で、ファンからは次世代コンソール向けタイトルとしてはグラフィックが物足りないという声が上がり、その後発売延期が決定したというのがこれまでの流れだ。
今回の発表の中で、アートマネジメント・ディレクターのNeill Harrison氏は、7月のデモは本作のゲームプレイを紹介することに主眼を置いていたため、その目的は達成できたとコメント。ただ、ビジュアルについては開発元343 Industriesが目指しているクオリティにも達していなかったことを認めた。
またアートディレクターのNicolas Bouvier氏は、前作『Halo 5: Guardians』では多くの成功を収めた一方で、プレイヤーからのフィードバックが十分に反映されていなかったと振り返る。『Halo Infinite』のビジュアルにおいては、シリーズ初期作のクリーンでシンプルなアートスタイルに回帰しながら、次世代機に期待されるクオリティと融合させるべくバランスを探ってきたという。
今回公開された上のスクリーンショットは、まだ開発途中のものではあるが、改善が進められている本作の新たなビジュアルを確認できるものとなっている。主な改善点としては、グローバルイルミネーション・アンビエントオクルージョン・シャドウ・ボリューメトリックライティングが挙げられ、また空や大気の表現も向上させたそうだ。GPUレンダリングとテクスチャストリーミングにも手を入れ、7月のデモで見られたポッピング現象やテクスチャ品質の問題にも対処している。
そうした技術的な改善のほかにも、ライティングやエフェクトなどを含むアート・コンテンツ面の調整作業もおこなわれている。ダイナミックライティングの調整やカラーグレーディングの追加、また素材の反射やダメージ表現の向上なども実施。新たに追加したシャープ化プロセスによって、テクスチャのディテールを最終フレームまで維持させることにも成功したとのこと。
ちなみに7月のゲームプレイ映像では、敵キャラクターのCraigが話題となった。映像の4分5秒あたりで、表情がなくのっぺりした顔が一瞬クローズアップになり、本作の(当時の)グラフィックの物足りなさを象徴する存在となってしまい、ファンに面白おかしくいじられる結果に。今回の解説によると、当時はまだNPCの顔にアニメーションが実装されていなかったため、Craigも情けない顔になってしまったという。ただ、現在はそうした部分の改善も進められており、顔や髪形のバリエーションも追加。Craigは大幅に変わることになるそうだ。
『Halo Infinite』のマルチプレイモードで利用できるカスタマイズ要素についても触れられた。本作のマルチプレイモードは、基本プレイ無料モデルにて別途配信される計画となっており、膨大なカスタマイズアイテムが用意される予定。そのひとつには、アーマーや武器のコーティングが存在する。
これまでのシリーズ作では、プライマリ・セカンダリの色を変更するカスタマイズが存在したが、コーティングシステムでは色だけでなく素材感などを部位ごとに変更可能。よりディテールとバリエーションの富んだカスタマイズができるという。開発陣としては、従来のスキンシステムよりも手早く制作でき、容量を削減できるメリットもあるとのこと。
また本作では、アーマーの部位ごとにカスタマイズできた『Halo: Reach』と同等あるいはそれ以上のアーマーカスタマイズが可能だという。本作のカスタマイズ要素はほかにも多岐にわたるようで、詳細は今後発表するとしている。
『Halo Infinite』は、Xbox Series X|S/Xbox One/PC向けに2021年秋発売予定だ。シリーズ1作目の『Halo: Combat Evolved』がアメリカで発売されてからちょうど20年を迎える時期であり、これを記念するにふさわしい作品としてローンチすることが期待される。