映画「返校(原題)」2021年7月に日本公開へ。台湾ホラーゲーム原作のヒット作、実写ドラマ版もNetflixで配信開始

映画配給会社のツインは12月5日、映画「返校(原題)」を2021年7月に日本で公開すると発表した。同作は台湾のホラーゲーム『返校 -Detention-』を原作とした作品だ。

映画配給会社のツインは12月5日、映画「返校(原題)」を2021年7月に日本で公開すると発表した。同作は台湾のホラーゲーム『返校 -Detention-』を原作とした作品。TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショーを予定している。なお15歳未満は視聴不可とのこと。
 

*2019年の台湾版ティザー

舞台は1962 年の台湾。蒋介石率いる国民党の独裁政権の下、市民は相互監視と密告を強制されていた。翠華高校に通う女子高生のファン・レイシンが放課後の教室で眠りから目を覚ますと、なぜか学校には誰もいなくなっている。校内をひとりさ迷うファンは、政府から禁じられた本を読む「読書会」に所属する男子学生のウェイ・ジョンティンと出会う。ふたりは協力して学校からの脱出を試みるものの、どうしても外に出ることができない。消えた同級生や先生を探し、悪夢のような恐怖から逃げまどうファン。やがて彼女は学校で起こった政府による暴力的な迫害事件と、その原因を作った密告者の哀しい真相に近づいていく。

原作ゲーム『返校 -Detention-』は、Red Candle Gamesが開発を手がけたホラーパズルアドベンチャーだ。道教文化や台湾の怪談をモチーフに、当時の政治的弾圧も絡めた重厚なストーリーを特徴としている。また本日12月5日22時からはNetflixにて実写ドラマ版の全世界独占配信が開始される。こちらは原作から30年後の物語を描いており、ゲームと合わせてより深く登場人物の内面を描き出すという。
 

原作のゲーム画面

 

実写ドラマ版キービジュアル

 
映画版は2019年に台湾にて上映されており、観客動員数は公開24日間で100万人を突破。興行収入は約2億6000万台湾元(約9億5000万円)を達成し、同年でもトップレベルに並ぶヒット作品となった。中華圏の映画の祭典「第56回ゴールデン・ホース・アワード」にて「ベスト脚色賞」ほか5つの賞を受賞し、優れた台湾映画を表彰する「第22回台北映画奨」でも最高賞のグランプリ(百万首奨)を含む最多6冠を制している。日本ではもともと今年10 月に劇場公開が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、ようやく2021 年の 7 月に公開が決定したという。

まもなくオリジナル版の配信開始から4周年を迎えようという『返校 -Detention-』。映画「返校(原題)」および実写ドラマ「返校」を合わせて、ますます作品世界を深めていくようだ。

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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