PS5では、違反行為の報告にボイスチャットの録音を使用可能。PS4ユーザーも録音対象となるが、SIEは最新アプデでの説明不足を謝罪
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは10月17日、PlayStation 4向けに先日配信した最新システムソフトウェア「バージョン8.00」に関して、米国PlayStation.Blogにて追加説明をおこない、これまでの説明不足について謝罪した。
今回のアップデートにはパーティー機能の刷新が含まれており、メッセージ機能とのさらなる連携について公式ブログにて発表されていた。しかしこれとは別に、アップデート時のPS4本体では「パーティーのボイスチャットが録音され、SIEが音声を確認することがある」とも案内。これはコミュニティ行動規範の違反行為の確認のためだと説明されていたが、公式ブログでは一切触れていなかったこともあり、プライバシー面について一部ユーザーの不安を誘う結果に。海外では一時Twitter上のトレンドトピックとなっていたようだ。
そうした反応を受けて、SIEは公式ブログを更新。PS5には、ユーザーがボイスチャットの録音をSIEに送信できる機能があり、PS4ユーザーがPS5ユーザーとのボイスチャットに参加した際、PS5ユーザー側が録音したボイスチャットをSIEに送信する可能性があると説明した。これはパーティーの安全のための機能であり、録音はコミュニティ行動規範に違反する行為のモデレーション審査のために使われるという。
そして今回、海外にてさらに詳しい説明がおこなわれた。PS5ユーザーがボイスチャットを通じてハラスメント行為を受けた場合、該当する会話の20秒間と前後の10秒間、合わせて最大40秒間の録音を添付してSIEに報告できるという。PS5では、直近におこなったボイスチャットが5分間録音保存されるため、ここから切り出すことができるのだろう。そして報告を受けたSIEのカスタマーエクスペリエンスチームは、提出された録音を聴き、必要に応じて対処するとのこと。
なおPS5/PS4では、ボイスチャットに参加した時点で、自身の声が録音されることに同意したものとみなされる。またPS5のこの録音機能は、ユーザーが任意に無効にすることはできないそうだ。これは、すべてのユーザーが安心してオンラインプレイを楽しめるようにするためとのこと。今回SIEは、この新たな機能についてははっきりと説明すべきだったが、していなかったとしてユーザーに謝罪した。
ボイスチャットを含め、オンライン上でのハラスメント行為については近年たびたび問題になっており、ゲーム・運営側での対策を講じるメーカーも増えてきている。そうした中で、SIEはシステム側の機能としてPS5に用意することとなった。繰り返しになるが、録音されたボイスチャットは、あくまで違反行為の確認をおこなう目的でのみ使用するとSIEは明確にしている。