パブリッシャーのPerfect World Entertainmentは10月13日、『Torchlight III』を正式リリースした。日本語に対応しており、対応プラットフォームはPC(Steam)/Xbox Oneおよび海外PlayStation 4。年内にはNintendo Switch版が配信予定と海外向けにアナウンスされているが、そちらの国内展開については不明となっている。
『Torchlight III』は人気ハック&スラッシュ・アクションRPG『Torchlight』シリーズの最新作。前作から100年後、ネザリムの脅威から世界を救うべく立ち上がった、新たなヒーローたちの冒険が描かれる。早期アクセス時にはオンラインプレイのみに対応していたが、正式リリース版では最大4人のオンライン協力プレイ(同一インスタンスには最大40人参加)と、オフラインのソロプレイの両方に対応。キャラクタークラスは4種類用意され、アクティブ・パッシブスキルを付与するレリックとの組み合わせにより、さまざまなプレイスタイルを生む。
ゲームは全3章構成となっており、基本的には一本道。屋外エリアを進み、道中にあるダンジョンを攻略。ダンジョンのボスを倒したらまた屋外に出て、道に沿って歩んでいく。そうする中で武器や防具、クラフト用素材などを収集し、キャラクターを強化していく。ゲーム開始時には、まずキャラクタークラスとレリックを選択。選べるキャラクタークラスは「レールマスター」「フォージド」「ダスクメイジ」「シャープシューター」の4種類だ。
レールマスターは屈強な身体を活かして巨大なレイルハンマーを振り回すほか、車掌スキルによって線路を敷き、タレットやシールドで武装した戦闘列車を戦場に呼び込む。フォージドは四足歩行の蒸気機械兵。チェストキャノンによる遠距離攻撃と力強い近接攻撃を駆使して戦う。ダスクメイジは光と闇の呪文を操る魔法使いクラス。光スキルは敵単体、闇スキルは範囲攻撃を得意とし、それぞれバフ・デバフ付与系の魔法も唱えられる。シャープシューターは弓矢・銃器による遠距離攻撃を得意とするクラスで、動物の魂を召喚して共に戦わせることもできる。
レリックは各クラスのサブクラスとして機能するシステムであり、スキルツリー形式でアクティブ・パッシブスキルをアンロックおよび強化可能。ゲーム開始時に5種類のレリックからひとつを選択する。レリックは後から変更できないため、目指したいプレイスタイルにあわせて慎重に選ぶ必要がある。各レリックのスキルツリーには、特定の武器種でないと効果を発揮できないパッシブスキルも含まれているため、クラスが得意とする武器種との相性も検討材料になるだろう。
レリックの種類は「ペイン」「ブラッドドリンカー」「コールドハート」「エレクトロード」「フレーミング・デストロイヤー」の5つ。ペインはクモの群れを召喚し、毒攻撃を使用。ブラッドドリンカーは出血ダメージを与え、敵の生命力を吸収。コールドハートは敵を凍結し、クラウドコントロール系の効果を発揮。エレクトロードは予測不能の電流攻撃を放ち、フレーミング・デストロイヤーは敵を炎上させることを得意とする。
クラス固有のスキルツリー2種(各ツリーのアクティブスキル数は7つ)と、レリックのスキルツリー(アクティブ/パッシブスキルそれぞれ5つ)。これら3つのスキルツリーの組み合わせを基本として、ビルドを構築していく仕組みだ。スキルポイントは各種スキルツリー共用で、スキルポイントの振り直しは可能。各スキルツリーはコンパクトなつくりで、かつ筋力や敏捷さといった細かなステータス値を省いたシンプルなレベルアップシステムにより、カジュアルに遊べるハクスラとなっている。なおクラスとレリックの選択時には、ハードコアモードのオン・オフも選べる。オンにすると死亡後の復活が不可能に。よりスリリングな体験を求めている方向けのオプションだ。
さらに100種類以上あるレジェンドアイテムは、分解することでレジェンダリースキル(レジェンダリウム)へと変換。ビルドをさらにカスタマイズできるようになる。またコンパニオンキャラクターであるペットが旅のお供として戦闘の手助けに。ペットスキルを使用して役に立ってくれる。ペットはダンジョンのボスにとらわれている個体を救ったり、ショップから購入することで仲間になる。
本作の新要素として、各種ベンダーがいる街エリアとは別途、プレイヤーの拠点となる要塞をカスタマイズする要素も用意されている。要塞では各種設備を建設・カスタマイズ可能。冒険の途中で獲得した装飾アイテムによって、自分好みに模様替えもできる。またモニュメントという特殊な設備を設けると、プレイヤーにボーナス効果が付与される。モニュメントにいらなくなった装備品や特定の通貨を捧げると、モニュメントが成長し、ボーナス効果が増加。ジャンク装備品に、「ベンダーに売る」以外の用途を設けてあるのだ。
メインストーリー完了後に遊べるエンドゲームチャレンジ「Fazeer’s Dun’djinn」は、敵と味方にランダムのバフ効果を付与する、いわゆるモディファイアをオンにしてダンジョンに挑むコンテンツだ。ダンジョンを攻略すれば名声や要塞の装飾アイテム、限定ペットといった報酬を獲得。マイルストーンとなるボスを倒すと、さらに高難度なチャレンジダンジョンに挑めるようになる。なお名声とは、クエストをこなすことで獲得するポイントであり、名声レベルを上げると装備品や設計図といった報酬が得られる。
同作はハクスラとしては簡易的な作りのシンプル設計となっており、遊び始めやすい部類に入る。その反面、エンドコンテンツが現状「Fazeer’s Dun’djinn」のみであったりと、やり込みたいプレイヤーとしては物足りなさを感じるかもしれない。4か月間の早期アクセスを経て、正式リリースを果たしたシリーズ最新作『Torchlight III』。PC(Steam)/Xbox Oneおよび海外PS4向けに配信中だ。