パルクールアクション『ゴーストランナー』のスピードランが発売前から熱い。超人的なテクニックに、開発者が被せあいながらリアクション
海外メディアIGNは10月11日、同メディアのYouTubeチャンネルにてゲームのスピードランに開発者がリアクションする動画シリーズ「Devs React to Speedruns」を投稿した。今回のゲームは『Ghostrunner(ゴーストランナー)』。本作は発売前にもかかわらず、すでに人間離れしたスピードランが日々開発されているようだ。『ゴーストランナー』は10月28日、PC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)とXbox Oneにて発売予定のアクションゲーム。3つ目のステージまで遊べる体験版が、Steamからダウンロード可能。この最新の体験版を使ったスピードランが、繰り広げられているわけだ。
『ゴーストランナー』は505 GamesとAll in! Gamesがパブリッシングを担当する、サイバーパンクな世界が舞台の一人称視点のアクションゲーム。開発はOne More Levelと3D RealmsとSlipgate Ironworksの3社が手がける。人類の大部分が死滅して、わずかに残った人々はダーマタワーとよばれる巨大建造物のなかで暮らしている。タワーはThe Keymasterなる人物に支配されているのだ。サイバー忍者となった主人公は、頭の中にささやきかける声に導かれ、The Keymasterを倒すためタワーを駆け上がってゆく。
本作の特徴は、一人称視点のパルクールアクション。ジャンプにスライディング、ウォールラン、空中ダッシュ、グラップリングフックなどスピード感溢れるアクションを楽しめる作品だ。ステージの各所には敵が待ち構えている。さらに、本作の戦闘は一撃必殺が基本だ。プレイヤーは攻撃が当たれば即死、敵も刀で切られたら同じく即死だ。死亡しても直前からすぐさまリスタートできる。
『ゴーストランナー』は、スピードランにもピッタリな作品だ。キャラクターのコントロールの習熟度やルート選びで、攻略にかかる時間が変化する。当然といえば当然なのだが、プレイスキルが上達するほど、タイムも縮まる。さらに、体験版のクリア画面には、クリアまでのプレイタイムが表示される仕組み。爽快なパルクール要素も合わさり、タイムアタックに挑戦したくなる体験版なのだ。
IGNの動画に登場するのは『ゴーストランナー』ゲームディレクターのRadoslaw Ratusznik氏とリードアニメーターのMaciej Lorenc氏。スピードランの動画を提供するのは、YouTuberのBigMakSmak氏と、bilibili動画で活動するE1uM4y氏の2人だ。とくにE1uM4y氏は、10月12日現在Speedrun.comで世界1位の2分57秒のタイムを出している。
『ゴーストランナー』における現在のスピードランの基本テクニックは、加速ジャンプのようだ。ジャンプと空中ダッシュとスライディングの組み合わせで、通常よりも数倍速く移動できる。この加速ジャンプを使えば、通常届かない足場まで跳んで、さまざまなショートカットへ派生できる。このテクニックとマップの壁抜けや、ロードのやり直しといったスピードランによくある技術を組み合わせるのだ。加速ジャンプを習得したプレイヤーが使えるショートカットの場所など、セオリーも固まってきているようである。BigMakSmak氏は少し変則的なスピードランを披露。ゲーム開始と同時に空を飛ぶドローンに乗って、マップ外に出てそのまま最初のステージをスキップ。一方、世界1位のE1uM4ly氏はセオリーに近い超精密なゲームプレイを見せてくれる。
「Devs React to Speedruns」は、超人的なゲームプレイだけでなく、開発者の反応も楽しい動画シリーズ。『ゴーストランナー』開発者の2人も、加速ジャンプをはじめとするテクニックに素直に驚く様子を見せる。スピードランとは関係ないが、2人の会話も面白い。リードアニメーターのMaciej Lorenc氏が、ショートカットに興奮して喋りまくり、比較的ゆっくり話すゲームディレクターのRadoslaw Ratusznik氏と話すタイミングが被ってしまう。相手に譲るためにお互い話すのを止めて、沈黙が生まれる。会話をつなごうと同時に話を始めて、再び沈黙が生まれてしまう。リモート環境なのか、かみ合わない会話もユーモラスである。製品版はクリアまで5時間から10時間かかるそうだが、スピードランナーなら「15分でクリアするかも」と2人は動画を締めくくった。
『ゴーストランナー』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)、Xbox Oneにて10月28日発売予定。日本語にも対応している。国内のPlayStation 4版とNintendo Switch版については、近日情報が公開予定だ。予約も受付中であり、特典として2本の限定カタナがプレゼントされる。