格ゲーのコンボ入力を「リズムゲーム」で学ぶ学習方法が反響呼ぶ。海外ゲーマーがチュートリアルのアイデアを提案
対戦格闘ゲームの多くでは、技を連続で叩き込むコンボが可能となっており、試合で勝つためにはぜひマスターしたいものである。ただ、コンボを決めるには技の組み合わせや順番だけでなく、それぞれの技が繋がる入力タイミングを覚えることも必要だ。ゲーム側にはたいていチュートリアルが用意されているが、そのどれとも異なる、しかしどこか馴染み深いものも感じるコンボチュートリアルのアイデアを、あるゲーマーが提案している。
『ギルティギア』プレイヤーのstarrrsky氏は10月8日、『GUILTY GEAR Xrd REV 2』のチップ=ザナフを使った、壁際でのコンボの映像をTwitterに投稿した。目を引くのは、画面左半分に表示された四角いエリアだろう。プレイを始めると、十字キーや各攻撃ボタンのアイコンが下から上に流れてきて、上部の枠にアイコンが重なった際に光っている。まるでリズムゲームのノートが流れている様子だが、starrrsky氏はまさにリズムゲームのスタイルにてコンボの入力タイミングを学べるよう、ふたつのゲームジャンルを組み合わせてしまったのだ。
画面中央に表示されているのは、プレイヤーの入力をリアルタイムで可視化するゲーム側の機能である。本作のチュートリアルでは、基本的な技についてはこの表示を使ってコマンド入力の流れを教えてくれるが、コンボには使われない。その代わりCPUによるデモ映像を流すことが可能。それを見て、それぞれの技の入力タイミングを感じ取る仕組みとなっている。ほかの人気格闘ゲーム、たとえば『ストリートファイターV』や『鉄拳7』も、コンボとなる技やそのコマンドが並べて表示され、またCPUのデモ映像の再生も可能と似たシステムを採用している。
コンボを決めるには、それぞれの技の入力タイミングは非常に重要で、早すぎると技が出なかったりし、遅すぎるとヒットせずコンボが繋がらない。上述したように多くの作品ではデモ映像にてプレイヤーに学んでもらう方式を採っているが、starrrsky氏はそれでもタイミングをつかむことに苦労していたという。そこで考え出されたのが、このリズムゲームスタイルだそうだ。
確かに、これなら正確な入力タイミングが一目瞭然。ノートに集中しすぎるとキャラクターの動きに目がいかないことや、リズムゲームに馴染みがない人には逆に複雑に見えるかもしれないという懸念もある。しかしながら、投稿には本稿執筆時点で約2700件のリツイートと約6900件のいいねが投じられている状況。返信には、このアイデアへの賞賛や改善点の提案なども数多く寄せられている。また、『GUILTY GEAR Xrd REV 2』の開発元アークシステムワークスの目にも止まったようで、同社の米国公式アカウントがリツイートしている。
ちなみに、このリズムゲーム風チュートリアルは合成して制作された映像であり、実際にリズムゲームのようにプレイできる形にゲームを改造しているわけではない。starrrsky氏は、初心者プレイヤーの助けになるよう、ゲーマーからの意見を参考にしながらさらなる映像を制作していく考えだそうだ。また、格闘ゲームのメーカーに対しては、このアイデアを盗むか雇ってほしいと呼びかけている。