世界初の“苔コントローラー”でプレイが可能なサイケデリックリズムゲーム『Alea』、指先で植物の命を感じる

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第188回目は『Alea』をピックアップする。

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆくIndie Pick。第188回目は『Alea』をピックアップする。本作はサイケデリックな世界観を下敷きにしたリズムタイピングゲームだ。画面の指示に従い、両手の8本の指先でタイミングよくキーを押していくというシンプルな内容である。恐らく世界初であろう、“苔(こけ)コントローラー”を搭載している点も魅力となっている。

指先で植物の生命を感じる

『Alea』は9月28日から10月1日まで開催される「Fantastic Arcade 2015」に出展予定の作品だ。アンビエントかつサイケデリックな植物の世界を進みながら、プレイヤーは8本の指でタイミングよくキーを押し、ハイスコアを狙ってゆく。タイミングよくキーを押すと、周囲の植物が跳ね綺麗なエフェクトが発生する。内容としては『Dyad』や『Luxuria Superbia』に近い、いわゆる“ビジュアルやサウンドの世界に没頭する”タイプのゲームだ。

キーボードでもプレイが可能だが、本作には公式の専用コントローラーが存在する。それが“苔コントローラー(Moss Controller)”である。海外メディアKill Screenが取材したところによれば、このコントローラーは苔の下部にボタンが配置されており、指先で苔の感触を味わいながら苔を押しプレイするのだという。映画「Naked Lunch」の昆虫タイプライターにインスパイアされて作り上げられたとのことだが、『Alea』のサイケデリックな植物世界を楽しむには確かにぴったりと言えそうだ。

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なおキーを押すタイミングは、画面下部にある8つの丸いアイコンの、月が満ちてゆくようなアニメーションで表示される。開発者の1人Palmoa Dawkins氏は、月の満ち欠けが世界のバランスや自然をつかさどっているとのテーマから、そのようなアニメーションを用意したようだ。「プレイヤーは、この対照で並ぶ月を操作してるような存在なの。それゆえに宇宙を操作している、だけどそのほかのものはリズムによって支配されている」。

『Alea』は現在Humble Bundle Weekleyにて販売されているほか、Steam Greenlightにも登録されており、Steamでの配信を目指している。“苔コントローラー”は現在おおやけに販売されていないが、月の満ち欠けを操作して、宇宙の植物たちに触れてみてはいかがだろうか。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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