元『Grand Theft Auto』シリーズ開発者が、多額の資金調達をし新作オープンワールドゲーム『Everywhere』制作中。『GTA』のライバルとなるか

元Rockstar NorthのLeslie Benzies氏はオープンワールドゲーム『Everywhere』の開発にあたり3200万ポンド(約43億642万円)の資金を調達した。『Everywhere』はどのようなゲームになるのか。

元Rockstar NorthのLeslie Benzies氏はオープンワールドゲーム『Everywhere』の開発にあたり3200万ポンド(約43億642万円)の資金を調達した。同作は『Grand Theft Auto』シリーズのライバルタイトルとして注目を集めている。

『Grand Theft Auto』シリーズで影響力を発揮してきたベンジーズ氏は、2016年に困難な状況下でRockstar Games(以下、Rockstar)を去っている。同氏は、休暇をとった結果会社が彼を強制的に追い出そうとしたと主張して、Take-TwoInteractiveに1億5000万ドルの未払いのロイヤルティで訴えた。主張は最終的に2018年に解決されている。

前年、Benzies氏はエジンバラとブダペストを拠点とするゲームスタジオBuild a Rocket Boyの設立を発表した。すでに『Grand Theft Auto V』プログラマーのColin Entwistle氏・主任シネマティックアニメーターのFelipe Busquets氏・音楽監督Craig Conner氏・音響ディレクターMatthew Smith氏など、元GTA開発者を含む130人以上を雇用しているという。海外メディアThe TelegraphによるとBuild a Rocket Boyは現在、中国のゲーム大手Neteaseなどの企業からの投資を確保している。コンサルタント会社Beauhurstのデータによれば、最新の資金調達でスタジオは3200万ポンドを調達した。

『Everywhere』について明かされていることはまだそれほど多くないものの、公式サイトの示唆的な文章からは「テクノロジー」「善悪の葛藤」といった主題が読み取れる。これが開発思想なのか、具体的なストーリーに関連してくるのかは不明だ。制作にあたってはAmazonのLumberyardエンジンが使用されることが明かされている。Benzies氏によれば、伝統的なゲームのメカニクスを多数含みつつも新たなインスピレーションを取り入れているとのこと。『Grand Theft Auto』のノウハウを活かしつつ、単なるフォロワー作品にはとどまらない仕掛けが隠されていそうだ。

Rockstarでは20年以上のクリエイティブリーダーDan Houser氏が今年3月に同社を去り、長年『Grand Theft Auto』のライター兼プロデューサーを務めてきたLazlow Jones氏も今年スタジオを後にすることを明かしている。なお、今年4月のKotakuによるレポートによると、未発表の次なる『Grand Theft Auto』タイトルの製作は「まだ開発の初期段階」にあるという。

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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