『P.T.』の精神的続編を目指すホラーゲーム『Allison Road』が本格始動、PS4/Xbox Oneでの発売も検討中

 

英国のスタジオLilithは、一人称視点ホラーゲーム『Allison Road』のKickstarterキャンペーンをスタートした。目標額は25万英ポンド(約4650万円)で、支援の受付は現地時間の10月22日に終了予定となっている。『Allison Road』は『P.T.』に色濃く影響を受けた作品で、リリース時期は2016年の終わりが目標とされている。

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『P.T.』の精神を継ぐ新作ホラー

『P.T.』とは、2014年8月のgamescomにてコナミからリリースされたプレイアブルティーザーゲームだ。謎の一人称視点ホラーゲームというウリ文句で登場した本作は、実はシリーズ最新作『Silent Hills』の始動を告げるサプライズプロジェクトであり、小島秀夫監督やギレルモ・デル・トロ監督、俳優のノーマン・リーダス氏など著名な人物らが関わることが明らかにされていた。残念ながら『Silent Hills』の開発は中止となったが、その作風を受け継いで製作されているのが『Allison Road』である。

ゲームの舞台となるのは、英国の都市マンチェスターの郊外にある一軒の家屋である。夜中にふと目覚めたプレイヤーの分身である主人公は、いったい自身が今までなにをしていたのか、過去の記憶を失ってしまっていることにきづく。主人公は家屋のなかを探索し、闇の中でうごめく”ナニモノか”と対峙しつつ、自分の家族になにが起きたのかを解き明かさなければならない。

ゲームは5日間の夜にわたって進行し、プレイヤーは家屋を探索して残された写真やメモなどを調べてゆくことになる。「午前3時」が本作のキーワードの1つとなっており、どうやら午前3時になると家屋の電気が消え、二階から叫び声が鳴り響き、”ナニモノか”が動き出すようだ。トレイラーに登場する血だらけの女性「Lily」は、本作の象徴的な存在となっている。プレイヤーはステルスを駆使して彼女に気取られないようにしつつ、家屋の探索を続け真相にたどり着かなければならない。

前述した『P.T.』に加え、『Allison Road』は『サイレントヒルズ2』や『バイオハザード』、『Dead Space』の影響を受けていることも今回明らかにされており、アクション寄りではない重厚なホラー体験が約束されている。『P.T.』的なフォトリアリスティックなビジュアルはUnreal Engine 4にて描かれており、VRヘッドセットでプレイすることも可能だ。開発のメインスタッフであるChristian Kesler氏は、映画「アベンジャーズ」や「アバター」などの有名作品の制作に参加してきたマットペインターであり、そういった人物がどのようなホラーゲームを描くのかは興味深い。

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『Silent Hills』プロジェクトの消滅後、『P.T.』の精神を継ぐと謳う作品はいくつか登場しているが、『Allison Road』はその中でも『Layers of Fear』などと並びもっとも期待される作品の1つだ。同作は2016年末にリリース予定、対象プラットフォームはPC。Mac/Linux版やPS4/Xbox One版の販売も、今回のキャンペーンでの成功具合によって検討される。