『あつまれ どうぶつの森』家具を別の物に見立てる「無理やり見立てた家具」シリーズが楽しげ。トリックアートじみた斬新なアイデアの数々

『あつまれ どうぶつの森』では、既存の家具を“無理やり”別の家具に見立てて理想の島を築き上げるユーザーも存在するようだ。豊かな創造力が発揮されている。

『あつまれ どうぶつの森』では発売以降、収録された膨大な数の家具によって、思い思いに島が彩られている。しかしながらユーザーの中には、お目当ての家具が見当たらず、思い描いたレイアウトを泣く泣く変更した経験がある方もいるのではないだろうか。そんなほろ苦いフラストレーションから、既存の家具を“無理やり”別の家具に見立てて理想の島を築き上げるユーザーも存在するようだ。Twitter上のハッシュタグ「#無理やり見立てた家具」では、一種のトリックアートともいえる、思いもよらない斬新なアイデアが披露されている。

わんこ氏は、大勢の観客の前で三匹のイルカ?が意気揚々と飛び跳ねるイルカショーを再現。とはいえ、室内では水槽を飛び出して海の生き物が泳ぐことはないし、何よりイルカがいない。そこでわんこ氏がひらめいたのは、「ハリボテ」の草を水しぶきに、「かべかけカジキ」をイルカに見立てるというアイデアだ。対象の家具だけでなく、壁紙には「スタジアムのかべ」を採用し、「ブリキのバケツ」「うきわ」「ビーチボール」といった小物も雰囲気づくりのアクセントに。プレイヤーもトレーナー風の衣装に仕立てる徹底ぶりがみられる。

https://twitter.com/mochi_taro_san/status/1297289685580935169

もち太郎氏が再現したのは、とあるATMコーナーの一角。すでに二人のお客様がATMを利用しているようだ。一人は顔にかけた眼鏡が割れており、ズボンもボロボロ。髪もヒゲもモッサリとしている。なぜだろうか。よくよくみると、仕切りに貼られたロゴは見覚えがあるかもしれない。本作にATMは登場するものの、家具としては用意されていない。そこでもち太郎氏は、「アーケードゲーム」の筐体をATMに見立てたのだろう。「やたい」や「シンプルなパネル」もリメイクして仕切りに見立てることで、ちょっぴり切ないリアルな光景が上手く表現されている。

ゆけのしん氏は、日が沈んだ田舎町を路面電車が走る情緒あふれる風景を創作。電車として見立てられたのは、なんと「システムキッチン」。線路風のマイデザインに家具を置き、暗闇で2つの照明を灯すことで電車に錯覚させる巧みなアイデアだ。電車が走る夜道にも電柱や鉄骨、パイロンなどのプラットホームを思わせる小物やマイデザインを装飾。今にも「ガタンゴトン」と電車の奏でる音が聞こえてきそうな情景が、トリックアートともいえる斬新なアイデアで再現されている。

ゆんご氏は、服屋「エイブルシスターズ」のお隣にタバコ屋さんを建設。外観は「ベッドデスク」と「オリエンタルなさく」で組み立ててカラーリングも統一。少し圧を感じる店番の女性が覗いている。自販機も完備されており、店のマスコットはぴょんたろうのようだ。昨今のご時世もあり、タバコ屋は年々見かけることが少なくなった。ゲーム内でこういったどこか懐かしさも感じる光景が再現できるのも、本作ならではの魅力といえるだろう。

最後に紹介するのは屋形船。鼻の穴る氏が再現している。船の外観は「やたい」を並べて制作されており、内装にはマイデザインの畳や座布団を敷いたり、あんどんを設置することで「和」を表現。屋台船からはうっすらと川が見え、「おはなみのちょうちん」も添えることで、水辺に浮かんでいるような涼しげな雰囲気づくりがなされている。割烹着を着ているのは船を営む店員だろうか。お客が帰ってほっと一息ついているような光景にもみえる。

本稿で紹介した作品のように、Twitter上のハッシュタグ「#無理やり見立てた家具」では、ユーザーのひらめきとアイデアによって既存家具を組み合わせることで、オリジナリティあふれるレイアウトが見事に再現されている。ちなみに当ハッシュタグでは、『とびだせ どうぶつの森』や『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』など、過去作の作品もお披露目されているようだ。興味のある方は、ぜひ一度のぞいてみてほしい。

Tetsuya Yoshimoto
Tetsuya Yoshimoto

ニュース担当。国内を中心に日々トレンドを探求しています。新しいものや可愛いものが好き。

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