Garry Newman、『Garry’s Mod』の続編を開発中。ヴァーチャル・リアリティに対応した“VRサンドボックスゲーム”か

ゲーム開発者Garry Newman氏は、同氏のスタジオFacepunch Studiosが現在『Garry’s Mod』の続編を開発中だと明らかにした。

ゲーム開発者Garry Newman氏は、同氏のスタジオFacepunch Studiosが現在『Garry’s Mod』の続編を開発中だと明らかにした。海外メディアPC GamesNとのインタビューの中で判明したもので、会話を見る限りでは開発はまだ初期段階のようである。

狂気のサンドボックスゲーム、VRで再び

『Garry’s Mod』はGarry Newman氏により制作された物理サンドボックスゲームだ。当初はSource Engine製ゲームのオブジェクトで遊ぶModとして無料公開されていたが、2006年にSteamにて有料販売が開始。以後、現在もSteamの統計情報では1日に2万人前後が常にプレイするなど、根強い人気を誇る。Facepunch Studiosを立ち上げたNewman氏は、のちにオンラインサバイバルゲーム『Rust』を2013年12月からSteam早期アクセスにて販売している

『Garry’s Mod』のゲーム内容をわかりやすく言うならば、『Minecraft』のクリエイティブモードを“物理演算あり”でプレイするような感覚だ。プレイヤー はサンドボックス空間上にオブジェクトを配置し、さまざまな実験に挑戦できる。前述のとおりSource Engine製のゲームに対応しており、『Half-Life』や『Team Fortress 2』、『Left 4 Dead』などに登場するキャラクターやツールの使用が可能。Steam Workshopにもユーザー製のさまざまな創作物が並んでおり、現在その数は72万5000個以上におよぶ。これは『The Elder Scrolls V: Skyrim』の2万6000個をゆうに超える個数だ。

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さまざまなオブジェクトを配置し、組み立て、動かすことができる。オリジナルドラマを制作したり、ゲームモードを開発して配布したりと、遊び方は自由自在

Newman氏はPC GamesN記者の「『Garry’s Mod』の価格を上げるか考えた事はあるか?」という質問に対し、「我々は価格を上げたりはしないよ、つまり我々は続編に取り組んでいるようなものなん だ、だから価格を上げるのは馬鹿げている、本当に」と返答した。「まだ初期段階だよ。さらにVR要素を取り込もうと検討している、ここは大きなポイント だ。そして続編を『Garry’s Mod 2』と呼ぶことはないだろうね」。

ほかを見渡しても本格的にVRへと対応したサンドボックスゲームは発表されておらず、確かに魅力的なコンセプトだと言えそうだ。たとえばVRヘッド セットを装着してサンドボックス空間に降り立ち、両手にコントローラーを持って手で掴むようにオブジェクトを持ち上げたり、いじったりする。まだ一切の詳 細は伏せられているが、『Garry’s Mod』新作は初の「VR物理実験室」となる可能性を秘めている。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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