オープンワールド・ドライビングゲーム『Test Drive Unlimited Solar Crown』発表。人気シリーズのDNAを維持しながら新要素を導入
パブリッシャーのNaconは7月8日、オンラインイベント「Nacon Connect」を放送。この中で、オープンワールド・ドライビングゲーム『Test Drive Unlimited Solar Crown』を発表し、ティザートレイラーを公開した。
本作は、レースゲーム『Test Drive』シリーズの中でもオープンワールドを採用した『Test Drive Unlimited』シリーズの最新作だ。販売元Nacon(当時はBigben Interactive)は、2016年にAtariからブランドの使用権およびゲームの開発権を買収し、新作プロジェクトを立ち上げたことを発表していた。開発はKylotonnとしても知られるNacon傘下のKT Racingが担当する。
『Test Drive Unlimited Solar Crown』のサブタイトル「Solar Crown」とは、前作『Test Drive Unlimited 2』に登場したレース大会名だ。過去のシリーズ作に携わった経験を持つKT Racingのクリエイティブ・ディレクターAlain Jarniou氏は、この名前とコンセプトをふたたび使用することで、本作にてプレイヤーには多様なコンテンツや、ゲームの進め方に関する自由を提供する姿勢を表していると述べる。
Jarniou氏は、前作・前々作は大きな成功を見たが、現在は当時とはまた状況が異なるため、この素晴らしいシリーズを再ローンチさせる気持ちで取り組んでいるという。本作の開発においては、『Test Drive Unlimited』シリーズのDNAを維持しながらも、ゲームプレイやゲームモードには、よりモダンな要素やトレンド、現代のプレイヤーの嗜好を取り込んでいく方針だそうだ。
開発元KT Racingはレースゲーム開発のエキスパートであり、これまでに多数の作品を手がけてきた。『Test Drive Unlimited Solar Crown』には、ラリーゲーム『WRC』シリーズで培った物理エンジンをはじめとした、同スタジオの経験をすべて注ぎ込む構えだという。その物理エンジンでは、アスファルトだろうが砂利道だろうが、あらゆる路面コンディションを再現できるそうだ。
Jarniou氏は、『Test Drive Unlimited』シリーズをプレイした際にはフェラーリやランボルギーニ、ブガッティといった高級車を買いたい気持ちになるものだとし、このシリーズにはあらゆる車を手にできるユニークな世界があると述べる。また、プレイヤーの分身となるキャラクターについては、豊富なカスタマイズオプションを用意し、ラグジュアリーな服やアクセサリーを身につけることも可能。ゲームにさらなるリアルさをもたらすために、1:1スケールの島を贅沢に収録し、プレイヤーは目に見える場所にはどこへでも行くことができた。
シリーズ1作目の『Test Drive Unlimited』では、ハワイ・オアフ島を1600平方kmの広大なオープンワールドで再現し、続編『Test Drive Unlimited 2』ではさらにスペイン・イビサ島を追加。実在の車やバイクを多数収録し、オンラインで集まった友人とツーリングを楽しむプレイヤーが多く生まれた。『Test Drive Unlimited Solar Crown』の舞台となるロケーションについてはまだ伏せられているが、シリーズの伝統を受け継ぐ形で開発が進められているようだ。また本作では、大会でのレースを通じて、コミュニティ内でのキャラクターのステータスを上げていくような要素も存在するとのこと。Jarniou氏は、本作では自身そしてファンの車への情熱を、フルスロットルにて満足させることが目標であると述べている。
『Test Drive Unlimited Solar Crown』の対応プラットフォームは未発表。ただ、Steamではすでに本作のストアページが公開されているため、少なくともPC版は確定である。日本語表示にも対応するようだ。また、発売時期についてAlain Jarniou氏は、本作の技術面やゲーム体験を完全なものにするには時間がかかるとして明言を避けた。今回の発表を受けたファンの反応にも耳を傾けたいとしている。