社会不適合者たちの米国ロードトリップゲーム『Dustborn』発表。「虚報と言葉」が武器となる、超能力グラフィックノベル調アクションADV
『Dreamfall Chapters』や『Draugen』といったアドベンチャーゲームで知られるRed Thread Gamesは6月14日、新作『Dustborn』を発表した。対応プラットフォームはPCおよびコンソール。2021年発売予定となっている。『Dustborn』は、社会のはぐれ者たちがアメリカ分離国(Divided States of America)横断ロードトリップに出かける、愛情と友情と希望のアクションアドベンチャーゲームだ。
時は2030年、不確かな情報が大量拡散するインフォデミックの発生から30年が経過した世界だ。アメリカは虚報の蔓延や内戦、大量移民、温暖化によりすっかりと変わり果ててしまった。そんなポストインフォデミック世界にて、元詐欺師のPaxは太平洋沿岸から自由の国ノヴァスコシアまで、謎の荷物を届ける仕事を引き受ける。ノヴァスコシアは現実にはカナダ南東にある州。自由の国アメリカではなく、カナダにあるノヴァスコシアが自由の地と呼ばれているのは興味深い。
Paxはアウトローとして追われる身であり、妊娠4か月。狂信的なピューリタンたちがPaxの行方を追っているほか、「Justice」なる組織が旅の邪魔をしてくる。Justiceはアメリカ分離国を支配する独裁主義者たちだ。追っ手が多く、とても1人では任務を遂行できない。そこで任務に同行するクルーを集めるのだ。
癖のある社会不適合者やはぐれ者たちをリクルートするには、言葉の力を使わねばならない。そう、言葉は本作において重要な武器となる。「偽りの情報」をエネルギー源として戦闘や会話で敵と争ったり、見知らぬ相手を騙したり。あるいは仲間のやる気を引き出すのだ。映像では「どけ(MOVE)」という言葉で、武装した兵士を物理的に吹き飛ばしている様子が確認できる。「エコーズ」なる力を録音・リミックスすることで新しい言葉を習得し、戦闘・会話で活用するのだという。
仲間は立派なファミリー。不思議な力を有した仲間たちは、それぞれが魅力的な物語、相反する性格を有しているということで、波乱万丈の旅路になりそうだ。仲間との関係値は、彼らとの交流やダイアログの選択肢によって変動する。なおロードトリップの途中では、オレゴン州、ネバダ州、ユタ州など無数のロケーションに立ち寄ることになる。未知の土地に足を踏み入れると、予期せぬ仕事が舞い込んでくることも。さまざまな住民と出会い、新しい仲間を誘い、追っ手と戦うのだ。
開発元は本作を、予想外の展開や厳しい選択、エモーショナルな結果が待っている「ネオ・ウェスタン」ナラティブと表現している。家族、友情、希望、内戦、ロボット、裏切り、孤独など、さまざまなテーマが列挙されている『Dustborn』。グラフィックノベル調の3Dアートスタイルも特徴のひとつ。映像美に浸りながら旅を進められそうだ。ファンクパンク・ロックバンドのふりをして旅を続け、キャンプファイアーを囲んで楽器演奏の練習をする要素もあるとのこと。
『Dustborn』は2021年発売予定。対応プラットフォームはPCおよびコンソールとなっている。