『CoD:MW』『CoD:Warzone』人種差別的なアカウント名や言動への対策強化が発表。通報機能も拡充へ

『Call of Duty: Modern Warfare』および『Call of Duty: Warzone』を運営するInfinity Wardは6月4日、同スタジオのタイトルにおいては「人種差別的なコンテンツの居場所はない」との声明を発表し、そのための取り組みについて明らかにした。

Call of Duty: Modern Warfare』および『Call of Duty: Warzone』を運営するInfinity Wardは6月4日、同スタジオのタイトルにおいては「人種差別的なコンテンツの居場所はない」との声明を発表し、そのための取り組みについて明らかにした。

Infinity Wardは声明の中で、人種差別的なコンテンツへの対策は『CoD:MW』『CoD:Warzone』のローンチから取り組んでおり、毎日数千件もの人種差別的あるいはヘイト的なアカウント名をBANしてきたという。しかし、さらなる取り組みが求められているとして、今後は人種差別的なコンテンツの監視および識別のためにさらなるリソースを投入するとのこと。1時間ごとのBAN数の増加を見込んで、ゲーム内でのユーザーによる通報機能を拡充し、フィルター機能やアカウント名変更時の制限拡大もおこなう。さらに、プレイヤーの攻撃的な言動をより簡単に通報するための改善策にも取り組み、そうした言動を繰り返すプレイヤーへの永久BAN処分も増やしていく考えを示している。

声明では明言されなかったが、これはおそらく米国ミネソタ州にて黒人男性が白人警官に首を圧迫されて死亡した事件を発端に、全米で抗議デモが続いていることを受けた措置だろう。Activision Blizzardは6月1日、人種差別や不平等への抗議活動に賛同する旨を表明。その翌日には、今はそうした活動のための時間であるとして、『CoD:MW』『CoD:Warzone』のシーズン4および『Call of Duty: Mobile』のシーズン7の開始時期を延期すると発表していた。

この間には同社以外にも、SIE・マイクロソフト・任天堂をはじめ多くのゲーム企業が同様の声明を発表。それに付随して、予定していたオンラインイベントを延期したり、差別被害者を支援する団体などへの寄付を表明したりとさまざまな動きがあるなか、Infinity Wardはゲーム内での差別的行為への対策強化に乗り出した形だ。

なお、『CoD:MW』『CoD:Warzone』のシーズン4では、新オペレーターとしてジョン・プライス大尉が登場するほか、新たなマルチプレイマップや武器の追加、そしてバトルパスの更新が見込まれている。延期期間は明らかにされておらず、開始時期やコンテンツの詳細は今後発表されるだろう。

【UPDATE 2020/6/5 16:00】


Infinity Wardは6月5日、『CoD:MW』『CoD:Warzone』向けに小規模なアップデートを配信。これにより、ゲームの起動時やゲームモードの切り替え時、ロード画面に「BLACK LIVES MATTER」と題した同スタジオからのメッセージが表示されるようになった。内容としては、差別の撤廃を支持し、そうした問題に向き合っていく意向を示しながら、いま注目されているBlack Lives Matter運動の意義を伝えるものとなっている。

Infinity Wardが人種差別的なコンテンツへの対策の強化に乗り出したことや、ほかの各社もメッセージを発信していることは先述したとおり。今回の、ゲーム内の目につきやすい場所に各言語に翻訳されたメッセージを掲出するというのは、巨大なコミュニティを抱える『Call of Duty』というタイトルの影響力の大きさを活かした発信方法だと言えそうだ。『CoD:MW』『CoD:Warzone』でのゲームプレイ中の言動について、あらためて注意喚起する意味もあるだろう。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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