PC版『グランディアII』にはドリームキャストのセーブデータがそのまま使える、共有サイトでシェアも
GungHo Online Entertainment America(以下、米ガンホー)は、PC版『グランディアII』にオリジナルであるドリームキャスト版のセーブデータが使用可能であると明らかにした。海外メディアKotakuの取材に答えている。原作のコードに基づいたHDリマスター版であることから、ドリームキャストの記憶媒体ビジュアルメモリが使用していたVMSファイルをそのまま読み書きできるとのこと。15年の時を経て、昔のセーブデータがノスタルジックな記憶とともに長い眠りから目を覚ます日がきたようだ。
冒険の記憶、思い出の共有
米ガンホーの代表者は、「VMSファイルは原作のドリームキャストで使われていたのと同じ形式です。Anniversary Editionはオリジナル版のコードをベースに開発されているため、データフォルダ内でもVMSフォーマットの読み込みと書き込みを行います。これによりプレイヤーは、Blue Swirl(ドリームキャストのセーブデータ共有サイト)のようなドリームキャストのコミュニティーサイトからダウンロードしたVMS形式のセーブデータをインポートできるわけです」
「また、ドリームキャストのエミュレーターもVMS形式のセーブファイルを使用しているため、エミュレーターで使用していた自分のセーブデータをAnniversary Editionへ引き継いで途中からゲームを続けることも可能です。『グランディアII』のVMSファイルなら何だって構いません。こうすればプラットフォームにかかわらず、コミュニティー内の友達やファンの間で容易にセーブファイルが共有できるでしょう」と説明している。なお、PC版はインターフェースと字幕が英語のみに対応しているため、日本語版のセーブデータが使用できるかは定かではない。
2000年発売のドリームキャスト冒険活劇『グランディアII』をPC向けにリマスターした『Grandia II Anniversary Edition』は、昨日8月24日にリリースを迎えた。米ガンホーが今年4月に実施したアンケート結果によって実現したクラシック移植作で、日本語音声とゲームパッドに対応しているほか、新たな難易度が追加されている。SteamとGOG.comで購入可能。通常価格は19.99ドルだが、現在は8月31日までの期間限定で25パーセントオフのセールを実施している。
昔遊んだけれどクリア目前に投げ出してしまった人や、ドリームキャストはもちろんPlayStation 2版も遊んだ人、十数年ぶりに引っ張りだしたホコリまみれのソフトを壊れた本体の代わりにエミュレーターで起動した人まで、『Grandia II Anniversary Edition』はセーブファイルという遠い日の記憶を現在のゲーム体験に繋げてくれるだろう。ムービーのリプレイ機能がなかった当時、お気に入りシーン直前のセーブファイルをいくつも残したユーザーも多いのではないだろうか。セーブデータの数だけ思い出がある。