ビデオゲーム版「マネーの虎」風番組が米国ケーブルチャンネルで始動か、業界人が参加者の募集始める

早期アクセスにクラウドファンディングなど、昨今ビデオゲームのマネタイズ・ビジネスモデルは多様化しつつある。さらにここへ、いわゆる「マネーの虎」方式の資金調達方法が加わるかもしれない。

早期アクセスにクラウドファンディングなど、昨今ビデオゲームのマネタイズ・ビジネスモデルは多様化しつつある。さらにここへ、いわゆる「マネーの虎」方式の資金調達方法が加わるかもしれない。開発スタジオGiant Spacekatのリーダーであり、ゲーム業界向けポッドキャスト番組の司会役としても有名なBrianna Wu氏は、「ビデオゲーム向けShark Tank」が始動するとTwitter上で明らかにしている

“メジャーなケーブルチャンネル”が準備中?

「Shark Tank」とは、2009年から米国のテレビネットワークABCにて全6シーズンが放送されているシリーズである。海外版「マネーの虎」である「Dragons’ Den」を基に構成された番組で、参加者たちは自身のビジネスコンセプトや商品プロトタイプを紹介し、投資家や資産家といった“鮫たち(Sharks)”からの資金調達を目指す。本家同様、鮫たちの容赦ないコンセプトへのだめ出しや、ユニークな参加者たちが奮闘する様子が魅力だ。

Wu氏はTwitter上で「メジャーなケーブルチャンネルがビデオゲーム向けShark Tankの準備をしてる。あなたがゲームを売り込めば、彼らが投資してくれるの。リツイートして」と、4万3000人のフォロワーに向けてツイートした。すでに番組のプロデューサーたちと電話上で連絡したそうで、資金の調達法など詳細な内容は語られなかったものの、番組自体が存在することは確認したようだ。また同番組は米国内にて放送される予定とも伝えている。

Kickstarterなどで盛り上がっているクラウドファンディングを見ていると、確かに目標額を目指す様子に「お祭り」や「大型イベント」のような熱狂的な雰囲気があるのは否めず、そういった熱量やシーンがショービジネス上でどのように演出されるのかは興味深い。また、「マネーの虎」でいうところの“虎たち”に誰が選ばれるのかも気になる要素だろう。Wu氏が掲載したイメージによれば、どうやら「業界トップのプロフェッショナルたち」が登場するようだ。

ただ現時点では番組タイトルも制作会社も公表されておらず、受付メールがgmailなど不安な面もあり、ビデオゲーム版「マネーの虎」はよくてまだパイロット版の製作中だと考えるのが妥当だろう。AUTOMATONでは番組の内容について問い合わせのメールを送っており、続報があればまたお伝えしたい。

Shuji Ishimoto
Shuji Ishimoto

初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。

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