『GTAオンライン』にてエイリアンによる集団リンチが流行中。真緑の軍団が金属バットで追いかけてくる恐怖

惑星の外から襲いくる脅威がロスサントスをおびやかしている。ここ2週間ほど『GTAオンライン』において真緑のエイリアン集団があちこちで出没し、市民を襲っているのだ。

アウトローとの遭遇は『Grand Theft Auto V / Online(以下、GTAV / オンライン)』において日常茶飯事だ。しかし今、法律どころか惑星の外から襲いくる脅威がロスサントスをおびやかしている。ここ2週間ほど『GTAオンライン』において真緑のエイリアン集団があちこちで出没し、市民を襲っているのだ。謎の異星人グループが唐突に街中に出現しては、無辜のプレイヤーをボコボコにして去っていく事件が後を絶たない。

宇宙人の襲来といえばUFOの出現を思い浮かべる人もいよう。しかし“奴ら”はそんなクラシカルなお膳立てでは登場しない。バンである。見知らぬ小型トラックが急に側へ乗りつけて、中からワラワラと蛍光グリーンの集団が降りてくる。恐ろしいことにエイリアンが乗る車両はレーダーに映らないことが多い。おそらく超技術の賜物だろう(レスターともいう)。ひとたび緑色の集団に取り囲まれたが最後、プレイヤーはほぼ確実に死に至るまで殴られ続ける。

エイリアン集団の正体は、2018年12月に配信された本作のDLC「GTAオンライン:アリーナウォーズ」で追加されたボディスーツを着用したプレイヤーたちだ。身体のラインにぴっちり沿った衣装で、三人称視点で走ると妙に尻が気になる奇抜なコスチュームだ。店頭で購入することが可能だが、アンロックにかかる費用は35万8000ドル。エイリアンの素性が分かっても、謎のノリでPKを仕掛けるためだけにこの金額を支払うプレイヤーが大勢いることの不可解さは残る。

ちなみに連中が携行している得物は多くの場合、野球用バット。背後から相手を襲えば一撃死に至らしめることも可能という、使い方次第ではナイフより強力な凶器だ。近接武器のうちでもとりわけ長いリーチが特徴だが、振りかぶりが大きいため機動力に欠ける。しかしそのような欠点はタイマンのときにしか問題にならない。バットが真の威力を発揮するのは混戦のとき、そしてエイリアンがリンチする時に限る。

ちなみに野球用バットは『GTAV / オンライン』においては、ちょっとした隠し武器ともいえる。店頭で購入することはできず、マップに落ちているものを拾うことでのみ入手することができるのだ。オフラインにおいてバットを獲得できるロケーションのひとつが、チリアド山自然保護区に存在する利他主義のカルト教団・本拠地。奥にしつらえられた祭壇らしき場所になぜか野球バットが祀られているのが確認できる。

「チリアド山」と聞いてピンとくる有識者もいるかもしれない。この地といえば、展望台の裏に存在するメッセージ“Come back here when your story is complete(ストーリーを完了させたら戻ってこい)”の文言が謎を呼んだことで有名だ。そして実際にストーリーの達成度を100%にしたのち、雨の日の午前3時にチリアド山の山頂へ向かうと空飛ぶ円盤を目撃できることが確認された。このほか、海底で沈没した宇宙船を見ることができたり、UFOの墜落現場からエイリアンの卵を回収するミッションが存在したり、『GTAV / オンライン』ファンにとって異星人とのコンタクトは意外と身近な出来事なのである。

とはいえ、2年前に登場したコスチュームがなぜ今頃になって爆発的に流行しているのかは定かでない。それこそ人外の何かによる意思が働いているのかもしれない。未知の脅威がはびこる昨今、オンラインに出かける際は「パッシブモード」を設定して他プレイヤーからの攻撃を無効化しておくことを忘れずに。逆にサンアンドレアスでコズミック・ホラーごっこに興じたいプレイヤーは今がチャンスだ。

Yuki Kurosawa
Yuki Kurosawa

生存力の低いのらくら雰囲気系ゲーマーです。熾烈なスコアアタックや撃ち合いを競う作品でも、そのキャラが今朝なに食ってきたかが気になります。

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