『マインクラフト』の教育用コンテンツが公式ストアで期間限定無料配布。子供たちの在宅学習を支援する目的
マイクロソフトとMojangは3月24日、『Minecraft(マインクラフト)』公式ストアであるMinecraft マーケットプレイス内で、6月30日まで期間限定で無料でダウンロードできる教育用コンテンツ「Minecraft Education Collection」を追加した。『Minecraft』を持っている場合、Nintendo Switch、PlayStation 4、PCなどへ無料でダウンロードすることができる。
マイクロソフトとMojangが同コンテンツを無料配布したのは、新型コロナウイルスの影響で休校が続くなか、自宅で勉強しなければいけない生徒を支援することが目的だ。Mojang公式ブログによると、「私たちの日常は、完全に脅かされています。このような時期にはパニックに陥りやすいものですが、こんな中、何か夢中になれるものがあれば、より冷静さを保つことができます」とのことだ。「世界中の教育関係者は、COVID-19の影響で学校を休んでいる何億人もの学生のためにデジタル授業を提供しようと全力を尽くしています。これは決して簡単なことではなく、我々も可能な限り若い学生たちに力を貸したいと思っています」という。
Xbox事業責任者Phil Spencer氏も「Education Collection」の追加に際し声明を出している。「多くの人々が社会的距離を保ちながら、つながりを維持するための手段としてゲームに注目しています」と、休校措置で在宅学習をせざる得ない子供たちを支援する理由を語った。
「Minecraft Education Collection」は、学校教育用の『Minecaft: Education Edition』で利用できる教材だったもの。『Minecraft: Education Edition』は教育現場で使える教材を提供する、『Minecraft』のバージョンの1つだ。先生と生徒には『Minecraft』の世界の中で仮想の教室が用意され、国語や数学などの教科からプログラミングまで、ゲーム内のブロックを使い視覚的に学ぶことができる。本来はOffice 365 Educationアカウントから購読するかたちで利用する、個人には多少敷居の高いコンテンツかもしれない。
「Minecraft Education Collection」内のコンテンツは、Minecraft マーケットプレイスからダウンロードできる。Minecraft マーケットプレイスは『Minecraft』を購入した上でゲームをMicrsoftアカウントと紐付けることで利用する。こちらのマーケットプレイスはWindows 10、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、モバイルデバイスなど、Bedrock Engine版の『Minecraft』から利用可能なサービス。
無料で利用できるコンテンツは現在12種類ある。たとえば、NASAの協力のもとで作った「International Space Station」では国際宇宙ステーションの内部を探索でき、街づくりゲーム「電力不足の町ルーメン」では電力と都市計画を学べる。そのほか海洋学者の日常をゲーム内で体験できる「海洋生物学者ロールプレイ」や、アメリカ首都の観光名所を巡る「ワシントン D.C.」など。「フラクタルで遊ぼう」では3Dフラクタルの生成を、「The Human Eye」では人間の目の構造などを実際に観察して楽しみながら学べるだろう。