コロニー運営シム『RimWorld』の初有料DLC「Royalty」配信開始。超能力とインプラント技術を駆使するハイテク帝国が登場
インディーゲームスタジオLudeon Studiosは2月24日、コロニー運営シミュレーション『RimWorld』の有料DLC「RimWorld – Royalty」を発表し、同日配信を開始した。対応プラットフォームはWindows/Mac/Linux。公式サイト(DRMフリー)もしくはSteamにて購入できる。公式サイトでは20ドル、Steamでは2050円で販売中だ。なお『RimWorld』のローカライズはファン翻訳によるものであるため、現時点ではまだ「RimWorld – Royalty」は日本語に対応していない。
『RimWorld』は、2018年10月に正式リリースを果たしたコロニー運営シミュレーションゲーム。未開の惑星に不時着した入植者を指示し、生存およびコロニーの発展を目指す。食糧不足や災害、病気のほか、「AIストーリーテラー」がプレイヤーの進行状態にあわせて発生させる、さまざまなイベントに対処していかねばならない。入植者たちの欲求・思考・性格に気を配りながら、農業・畜産・狩猟・貿易などに励み、プレイするたびに様変わりする物語を堪能していく。
今回配信が開始された有料DLC「RimWorld – Royalty」では、名誉を重んじる君主制を維持しつつも、超高度テクノロジーを駆使する帝国(The Empire)が登場。プラズマソードや電動ゼウスハンマーといった、古来の武器と超高度テクノロジーを組み合わせた装備品を揃えており、中にはサイキックリンクと呼ばれる力によって、持ち主に直接話しかけてくる武器も。また帝国軍では、頭脳機能拡張、皮膚の硬質化、ドリルアームなど、インプラント技術による身体改造も盛んである。それらの設計図を獲得することで、インプラントをクラフト・装着できるようになる。
入植者たちは、盟友を求める帝国から、爵位を授かれるようになる。騎士または伯爵になれば、困ったときに帝国軍の精鋭部隊の助けを借りられるようになる。特殊な武器と超能力を操るエリート兵たちだ。しかし爵位は人を高慢にするため、多くのことを要求してくるようになる。豪勢なベッドルームや王室、高貴な衣類や王冠が必要になってくるし、乱暴な法令を発布し始める。王座から発信されるスピーチは、民衆を奮い立たせる、もしくは民衆の士気をくじくことだろう。
また爵位を得た者は、「Psycaster」として超能力を操れるようになる。敵の視覚を奪う、またはマインドをコントロール。痛覚を麻痺させたり、味方の集中力を大幅に上げたり。成長していけば、広範囲の敵に吐き気を催させたり、集団を発狂させたり、物体や人をテレポートさせたりといった、さらに強力な技を操れるようになる。なお必ずしも帝国と与する必要はなく、反乱組織として惑星ライフを送ってもよい。その場合、別の方法で超能力を会得できるという。
爵位は、ニューゲームを始めるたびにプロシージャル生成されるクエスト群をこなすことで得られる。プレイごとに世界の状態・敵対者・支援者・ゲスト・脅威・目標などが異なり、入植者に待ち受ける物語や困難の組み合わせは無限大。こうしたクエストでは、日常的なコロニー防衛よりも大きな困難が待ち受けており、ドラマチックな物語が生み出される。クエストの種類は、癖のあるゲストをもてなしたり、手助けしたり。指定の建造物を建設したり、支援要請に応じたり。さらにはメカノイドや略奪者、天候や環境の変化がもたらす脅威に立ち向かったりと、さまざまだ。そして見事クエストを完遂すれば、新しい爵位、仲間、インプラント、アーティファクトといった報酬が得られる。階級を登り詰めた暁には、帝国の君主をもてなすことに。全力をあげて敵対組織から帝国君主を守り抜くのだ。うまくいけば、王室に招かれし名誉ある賓客として、共にRimWorldから旅立たないかと招待されるという。
DLCではメカノイドが進化を遂げており、複数のメカノイドが密集したメカノイドクラスターとして攻めてくるようになる。メカノイドクラスターと遭遇する際には、必ず相手側が休止している状態から始まる。ゆえにプレイヤーはじっくりと戦術を立ててから行動に移すことが可能。ゲーム本編における防衛志向の戦闘とは違い、攻めの姿勢が求められる。またメカノイドクラスターは、銃弾や迫撃を防ぐシールド、新たなメカノイドを組み立てるファクトリー、増援を要請するビーコン、アラームなどを搭載し得る。その組み合わせに応じて、効果的な攻め方を都度考えねばならない。
開発陣いわく、2013年~2018年にかけての『RimWorld』開発期間中、チームの人数は2~3人のままであった。しかし2018年に正式リリースを迎えてからはチーム規模の拡大を図り、今では7人体制に。複数のプロジェクトを並行して進められるようになったという。こうして、『RimWorld』のコア部分の改善、無料の新規コンテンツ追加、そして新しいゲームプレイを提供する有料の大型DLCへと、同時にリソースを割けるようになったのだ。『RimWorld』の有料DLC「RimWorld – Royalty」は公式サイト(DRMフリー)/Steamにて販売中。『RimWorld』ゲーム本編のサウンドトラックを担当したコンポーザーAlistair Lindsay氏による新楽曲も収録している。
また『RimWorld』ゲーム本編では、2月17日よりオープンベータが実施されていた大型アップデート(バージョン1.1)が正式実装。UIの改善や、バイソン・ロバ・アヒルといった動物の追加、アセクシャルの性格追加などが適用された。バージョン1.1未対応のModを入れて遊んでいる場合は、Steamのゲームプロパティよりバージョン1.0を選択すれば、引き続き1.0の状態でプレイできる。