『Temtem』発売1か月で売上50万本突破。“ポケモン風”MMORPGの破竹の勢い止まらず

インディースタジオCremaは2月22日、『Temtem』の売上が50万本を突破したと発表した。同作は1月22日にSteamにて早期アクセス販売が開始されたばかり。破竹の勢いは衰えず、大きなマイルストーンに到達している。

インディースタジオCremaは2月22日、『Temtem』の売上が50万本を突破したと発表した。同作は1月22日にSteamにて早期アクセス販売が開始されたばかり。破竹の勢いは衰えず、大きなマイルストーンに到達している。

『Temtem』は、『ポケットモンスター』シリーズから影響を受けて開発されているMMORPG。舞台となるのは空中諸島を中心としたファンタジー世界。プレイヤーはTemtemと呼ばれるキュートなモンスターを捕まえ、育てて進化させ戦わせていく。Temtemはデジタル化される技術が導入されており、液晶パネルの中から飛び出し、バトルの場へと登場する。プレイヤーは駆け出しテイマーとしてほかのTemtem使いの戦いを重ねて力をつけ、8人の道場主と悪の組織Belsotoを倒すことを目指す。

『Temtem』は、基本システムやタイプ相性、シナリオ体系など多岐にわたる点で『ポケットモンスター』からの影響を受ける一方で、独自要素を備えている。たとえばバトルは2vs2が基本であるし、ゲームの世界には常に他プレイヤーがうろつく大規模マルチプレイを導入。戦闘においては、わざには使用回数の概念はなく、スタミナの概念が存在。最初は弱いわざしか出せず、スタミナをためつつ大技を放つといった戦略性も存在する。命中率や急所といった運要素の排除もひとつの特色だろう。またリッチなビジュアルや軽妙な戦闘テンポも特徴。デザインやエフェクトなどはもちろんゼロから作られており、『ポケットモンスター』を参考にした素地を持ちつつ、独自の魅力を持つ作品として仕上げられている。

発売直後より、接続エラーのトラブルを抱えながらロケットスタートを切った『Temtem』は、一時は同時接続プレイヤー数3万9000まで到達。さすがに現在は5000~8000人の間で推移しているが、それでも根強い人気を維持。Steamストアトップページに長く掲示されるなど、Valveより宣伝バックアップを受けており、追い風も多かったのだろう。

Steamタイトルは、人気タイトル続編以外は初動はゆるやかで、セールなどを介して長く売れていくのが特徴。Steam単独リリースされた、新規IPの早期アクセスタイトルが1か月で50万本売れるというのは異例。定価が約3500円と高値でセールなどもほぼ実施されてないことを考慮すると、なおさら。この短期間でのSteamのみでの50万本販売達成は、いかに『Temtem』が人気かを示すだろう。もしくは、いかに“ポケモン風MMO RPG”というコンセプトが数字を持つかということを示唆しているかもしれない。

ちなみに今回の50万本売上発表以外にも、Cremaは興味深いデータを公開している。たとえばライバルであるMaxとの負け戦イベントで、37万人が一撃で敗北しただとか、最初の道場主であるSofiaに23万人が負けただとか。対戦環境でもっとも選ばれているのはKinuで、色違いTemtemを持っているプレイヤーは全体の5.42%、プレイヤーを蹴散らすもっとも危険なTemtemはSkunchで3万7000人を負かしているなど、かなり興味深いデータを示している。これらのデータはプレイヤーの傾向を示すとともに、同作がやりこまれているゲームであることも示唆しているだろう。詳細については公式Tweetをご覧あれ。

『Temtem』は早期アクセスタイトルで、今後もコンテンツが追加されていく。先日もエンドゲームコンテンツとして、サファリゾーンライクなエリアSaiparkの導入が発表されており、昨日もアップデートが配信されBGMの追加やバグ修正などがおこなわれている。飛ぶ鳥を落とす勢いで波に乗る『Temtem』。正式リリースを果たしPS4/Xbox One/Nintendo Switch版がリリースされる頃には、どこまで数字を伸ばしているのだろうか。

『Temtem』は、現在Steamにて3599円で早期アクセス販売中。日本語にも対応している。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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