マイクロソフトXbox Game Studiosの新作は、2年間はXbox Series XとXbox Oneの両方をサポートへ
2020年は、いよいよゲームコンソールの世代が変わる。SIEはPS5を、マイクロソフトはXbox Series Xをホリデーシーズンにリリース予定だ。ハードウェアの世代交代ではもちろん、対応するゲームにもファンの注目が集まるところで、特に両社のファーストパーティタイトルへの期待は大きいだろう。そのタイトル戦略についてマイクロソフトは、2年間はXbox Series XとXbox Oneの両方をサポートすることを明らかにした。
マイクロソフトのゲーム開発部門Xbox Game Studiosを率いるMatt Booty氏は海外メディアMVCとのインタビューの中で、もし誰かがXbox OneとXbox Series Xのどちらかを購入したなら、その人に良い買い物をしたと感じてもらいたいとコメント。それをコンテンツで応えるため、同社が今後2年の間にリリースするすべてのタイトルは、いずれのデバイスでもプレイできるだろうとした。
現に、Xbox Series Xのローンチに合わせて発売予定の『Halo Infinite』は、Xbox Series Xに加えてXbox One(およびWindows 10)向けにも発売されることが発表済みだ。ちなみに、『Halo』シリーズはXboxを代表する作品のひとつだが、新コンソールのローンチタイトルとしてリリースされるのは、初代Xbox向けの1作目以来となる。
コンソールの世代が変わるタイミングでは、サードパーティタイトルでは新旧両方の世代に向けて発売されることがこれまでにも多く見られた。これには、まだユーザー数の少ない新コンソールだけに注力するにはリスクが高いという背景があるのだろう。マイクロソフトはというと、たとえば『Forza Horizon 2』をXbox OneとXbox 360向けに同時発売している。一方で、Xbox Oneのローンチタイトルだった『Forza Motorsport 5』や『Killer Instinct』など、Xbox 360向けには発売されなかったタイトルも多い。こうした前例からすると、2年間の期限付きとはいえ、すべてのファーストパーティタイトルを両世代に供給するというのは大きな方針転換と言える。
*Xbox Series X向けとして披露された『Senua’s Saga: Hellblade II』。発売時期は未定で、現時点ではXbox One版は発表されていない。
ファーストパーティには、その開発タイトルをもって新コンソールのパワーや機能を含む魅力を発信することも求められるはず。この点についてBooty氏は、1〜2種類のIPを選択して、Xbox Series Xのすべての機能を活用した上でローンチにリリースする方針であるとし、『Halo Infinite』がそのタイトルに当たると述べる。Xbox One版も用意するからといって、Xbox Series X向けにおいて妥協することはないということのようだ。
また、Xbox Game Studiosの基本的な方針としては、公に約束した発売日を守ることや、ファンが誇りに思うXbox独占タイトルとすべくクオリティの基準を高く持つこと、そして世代やデバイス、プラットフォームを超越するキャラクターや物語、世界観を構築し続けていくことを挙げている。
マイクロソフトは有力スタジオの買収を重ねており、それらを擁するXbox Game Studiosの新作が、当面はXbox Oneでも楽しめるというのは歓迎するファンもいるだろう。一方で、Xbox Series Xは、Xbox One Xの4倍のプロセッシングパワーを持ち、これまで見られなかったレベルのパフォーマンスを発揮するとされている。Redditなどのコミュニティでは、たとえば『Halo Infinite』のゲーム体験は両世代でどのような違いとして現れるのか早くも興味津々のようだ。Xbox Series Xは、今年のホリデーシーズンにローンチ予定だ。