Naughty Dog『ジャック×ダクスター』シリーズの限定パッケージ版の収益を、慈善団体に全額寄付すると発表

Naughty Dogの代表Evan Wells氏は12月11日、Limited Run Gamesを通じて販売した『ジャック×ダクスター』シリーズの収益の全額を、慈善団体に寄付すると発表した。

Naughty Dogの代表Evan Wells氏は12月11日、Limited Run Gamesを通じて販売した『ジャック×ダクスター』シリーズの収益の全額を、慈善団体に寄付すると発表した。

Limited Run Gamesはアメリカに拠点を置くパブリッシャーで、ダウンロードのみで販売されているゲームをパッケージ化し、完全数量限定で販売している。先日、同様のビジネスをおこなうビーサイドゲームズが日本で設立されたが、その先駆けとなった会社だ(関連記事)。ダウンロード販売が普及する中でも、パッケージとして手元に残したいという需要は一定の規模存在し、そうしたゲーマーからの支持を得ている。

Limited Run Gamesは2018年12月、Naughty Dogと提携して、PS4向けに移植された『ジャック×ダクスター 旧世界の遺産』のパッケージ版を、通常版とコレクターエディション合わせて7500本限定で発売した。特にコレクターエディションは、初のリリースとなるサウンドトラックCDなどを同梱した貴重な一品となり、発売からわずか数時間で完売。通常版も1週間のうちに完売したという。そしてその後も、『ジャック×ダクスター2』や『Jak 3』『Jak X: Combat Racing』といった、Naughty Dogが直接手がけたシリーズ作をパッケージ化し発売している。また、『ジャック×ダクスター』シリーズのサウンドトラックレコードやTシャツ、ダイキャストカーといったアイテムも販売した。

Naughty Dogは今年設立35周年を迎えた。今では『アンチャーテッド』シリーズや『The Last of Us』シリーズなどでよく知られるスタジオだが、これまでには数多くの作品を手がけている。その中でも、『ジャック×ダクスター』シリーズは同スタジオの歴史の中で、特別な位置にある作品だとEvan Wells氏は述べる。

そして、Limited Run Gamesを通じたパッケージ版の発売により同シリーズを祝うだけでなく、同スタジオが信じる活動へのサポートをおこなうことにしたという。具体的には、先述したすべてのパッケージ版の売り上げのうち、Naughty Dogが受け取ったお金を全額寄付するとのこと。対象として、K9 for Warriors・Child’s Play・Surfrider Foundation・LGBT Center of Los Angeles・AbleGamers・DAGERSの6団体が挙げられている。アクセシビリティや環境保全、退役軍人、LGBTQ+コミュニティ、小児専門病院への支援をおこなっている団体である。

海外では、ゲームを通じたチャリティ活動が盛んにおこなわれており、上述した小児専門病院にゲームなどを寄付するChild’s Playや、身体にハンデを持つゲーマーを支援するAbleGamersなどは、寄付先としてよく見られる。今回のNaughty Dogの行動は、そうした寄付文化が根付いていることの表れだろう。代表のEvan Wells氏は、ファンやSIE、Limited Run Gamesの存在なくしては実現できなかったとして感謝の言葉を述べている。

ちなみに、Limited Run Gamesを通じて発売した『ジャック×ダクスター』シリーズの各商品は、数量限定ということもありすでに売り切れている。ただ、今年11月に発売したPS4版『Jak X: Combat Racing』の通常版に関しては、本稿執筆時点ではまだ在庫があるようだ。リージョンフリーディスクとなっている。Limited Run Gamesによると、残りわずか(a few copies)とのことなので、興味のある方はチェックしてみてはいかがだろうか。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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