『Bloodstained: Ritual of the Night』PS4/Nintendo Switchパケ版本日発売。国内発売は残念なローンチ模様に

Game Source Entertainmentは10月24日、『Bloodstained: Ritual of the Night』のPlayStation 4/Nintendo Switch向けパッケージ版を発売した。ゲーム内容は優れているが、発売にむけた段取りはなかなかに粗雑な模様である。

Game Source Entertainmentは10月24日、『Bloodstained: Ritual of the Night』のPlayStation 4/Nintendo Switch向けパッケージ版を発売した。PCおよび海外コンソール版は6月に発売されており、はれての国内でのローンチとなる。なおNintendo Switch向けには505 Gamesより『ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト』としてダウンロード版が販売されている。

『Bloodstained: Ritual of the Night』は、IGAこと五十嵐孝司氏が手がけたアクションRPG。五十嵐氏率いるArt Playのほか、DICO株式会社とアメリカのインディースタジオWayForwardと共に開発された。18世紀のイギリスを舞台に、錬金術師の呪いによって体がゆっくりと結晶化されていく主人公ミリアムが、自分自身と人類を救う為に悪魔城を冒険する。

本作では、広大なマップを探索するいわゆるメトロイドヴァニアシステムと、アクションRPG要素が融合。探索することで物語を進めていくほか、マップに徘徊する敵はランダムでアイテムやシャードを落とす。敵を倒しアイテムなどを奪いつつ、クラフトして武器を作ったりシャードを強化していきながら、新たなエリアに進むためにマップを開拓していくのだ。

『Bloodstained: Ritual of the Night』は探索型のアクションと、シャードや武器/料理素材を集める収集、そしてそれらを使ったミリアムの強化。ゲームのサイクルが丁寧に築き上げられており、IGA氏が手がけた『悪魔城ドラキュラ』シリーズの流れを汲んだ、中毒性の高いゲームとして仕上げられている。MetacriticのメタスコアはPC版が83。Steamレビューはすべてのレビューにて「圧倒的好評」。なおパフォーマンスの低さが指摘されているNintendo Switch版については、11月終わりまでに改善パッチが配信されることが発表されている。ともかく、ゲーム部分についての評価は疑う余地がない。

しかしながら、国内版の発売については、ゲームの評価ほど順風満帆なものではない。海外発売を前に「予期せぬ物流上の問題」を理由として、国内発売の大幅な遅れが発表され、最終的にリリースされたのは海外から4か月遅れの10月24日。またダウンロード版のマイニンテンドーストアのスクリーンショットについては、PS4のボタンが表示され言語は英語。海外PS Storeで同様のスクリーンショットが確認できることから、PS4の海外版のスクリーンショットをそのまま持ってきたのだろう。なお国内PS4向けダウンロード版については、そもそも販売されていない。そのほか、PS4版においてはトロフィーが同期されないという報告もあがっている

タイトル検索して引っかかりやすい公式サイトもゲームの日本語公式Twitterも存在しないので、不具合やサポート情報について確認しづらい(パッケージ版パブリッシャーの公式サイト/Twitter)。Kickstarterのバッカー向け対応にも混乱が生じており、それ以外の国内ユーザー向けの対応についてもあまり誠実とはいえない。ゲーム内容が優れているだけに、国内発売のぐだぐだ模様については残念に思うユーザーも少なくないだろう。
【UPDATE 2019/10/24 17:35】
公式サイトとTwitterアカウントの記述について、修正しました。
【UPDATE2 2019/10/24 19:40】
パッケージ版パブリッシャーの公式サイト/Twitterについて追記。

とはいえ、『Bloodstained: Ritual of the Night』の展開はこれで終わりではない。前述したようにNintendo Switch版はパフォーマンス改善のアップデートが予定されているほか、新たなコスメアイテムの実装やプレイアブルキャラとして残月の追加が予定されている。繰り返すが、ゲームとして非常によくできているだけに、今後の対応によってゲーム以外の粗雑な部分が改善されていくことを望みたい。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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