Steam早期アクセスゲーム『Barbara-ian』、ハイレグアーマーの狂戦士がダンジョンに挑む即死アクション

One Coin Gamer」 は、1コインつまりは定価500円以下で購入できるゲーム(ただしモバイル向けを除く)を紹介する連載企画。サクッとプレイできる良いゲームを求めている人、奇天烈なゲームを求めている人、とにかくお金を節約したい人たちに向け、魑魅魍魎の低価格帯ゲームを実際にプレイし、面白い面白くないに関わらず紹介してゆく。

第10回で紹介する『Barbara-ian』はランダムに生成されるダンジョンを探索するアクションゲーム。現在はSteamにて早期アクセスとして398円で販売中。開発を手がけるのはプログラマーのSam Chester氏と、アニメーションディレクターのKristian Andrews氏。二人はStudio Owlbearというスタジオ名で活動をしており、本作がデビュー作となるようだ。

主人公はハイレグアーマー(またはスクール水着)に身を包んだ、見るからにたくましい女性。極めて挑発的な胸の突起物、鍛え上げられた上腕二頭筋、その風貌からわかるように彼女は怒れる狂戦士である。複数のモンスターに囲まれながらも武器を振り回し、傷を負うことを恐れず突き進む姿が思い浮かぶだろう。プレイヤーはそんな彼女となって、これといった理由もなく、ランダムに生成されるダンジョンを探索していく。前後左右への移動、前転して攻撃を回避するローリング、装備している武器を使った攻撃、この3つのアクションのみでフロアのゴールである階段を目指さなければならない。

モンスター、トラップ、さまざまな困難がプレイヤーの行く手を阻む。
モンスター、トラップ、さまざまな困難がプレイヤーの行く手を阻む。

『Barbara-ian』はアクション性の強いダンジョンクローラーであり、キャラクターのレベルアップといった成長要素はない。先に進めるかどうかは、ほぼプレイヤーの腕前次第といえる。キャラクターが成長しないからといって心配は無用。どのモンスターも一撃で倒せるのだ。ただし、自分自身のHPも「1」しかない。よって回復手段もない。どれほど慎重にゲームを進めても一瞬の気の緩みが死につながり、最高到達階層のひとつ前のフロアからやりなおしになる。この高い難度には好みが分かれるだろう。

次のフロアへと続く階段のゲートは固く閉ざされている。これを開ける方法はフロアに配置されているすべての宝箱を開け、中から出現する武器を入手すること。下の階に進むにつれ宝箱の数は一つずつ増えていき、地下3階なら3つの宝箱が出現する。いわゆるトレジャーハントを楽しみながらダンジョンを探索していくような雰囲気だが、じつはそうでもない。

決められた数の宝箱を開けると、階段のゲートが開く。
決められた数の宝箱を開けると、階段のゲートが開く。

主人公はバッグを持っておらず、状況に応じて武器を使い分けるということはできない。現在のバージョンでは初期装備のロングソードのほかに、周囲のモンスターにダメージを与えるアックス、遠距離攻撃が可能になるクロスボウ、床にシンボルを描いて魔法爆発を起こすワンド、ブーメランのように投げて戻ってくるハンマーが登場する。一見するとどの武器も探索の手助けになりそうだが、アックスは振りが大きいため隙も大きい、クロスボウは当たり判定が小さい、ワンドは爆発までに時間がかかる、ハンマーは連続して投げられないといった短所がある。おそらくほとんどのプレイヤーはワンドを苦手に感じ、ロングソードを好むようになるだろう。できればこのまま、初期装備のまま先に進みたいと考えても、次のフロアに移動するには武器を変更するしかない。この強制的な武器変更は、『Barbara-ian』の難度を上昇させることに成功している。

たとえ苦手な武器があったとしても、宝箱から出現したら最後。その武器を手に入れなければ先に進めない。
たとえ苦手な武器があったとしても、宝箱から出現したら最後。その武器を手に入れなければ先に進めない。

この手のほかのゲームと同じく、本作のダンジョンも暗い。真っ暗な部屋の中では、赤く光る目だけでモンスターの位置を把握しなければならないこともある。そのためフロアにはいくつか灯りがあり、暗闇でモンスターの気配を感じたら明るい場所まで誘導してから戦うという安全策が用意されている。しかし困ったことに、自らその安全策を壊してしまうことがある。たとえばクロスボウを乱射していると、流れ矢がランプを破壊し暗闇を広げてしまうのだ。また回避行動であるローリングでもランプは壊れてしまう。慌てれば慌てるほど難度が上昇していく仕組みである。

物理演算ならではのキャラクターの吹っ飛び、テーブルやランプの破壊は見ていて楽しい。しかし新鮮な要素は見当たらず、本作の魅力は何かと聞かれても即答することは難しい。どちらかといえばYouTube向けのゲームといったところだろうか。オーバーリアクションで「WTF?!」と叫ぶ実況者と、それを見て楽しむ視聴者の姿は容易に想像できる。正式リリース時には今よりもさらにコンテンツが増えるという。プレイするのはそれからでも遅くないだろう。

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